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どっちがおトク?株主優待VSふるさと納税

「優待品」と「返礼品」は似ているけれど

お米に、イクラ 、野菜詰め合せ。これらは株主優待でもふるさと納税でも人気の品々。いろんな商品がもらえる点ではよく似ていますが、果たしてどちら どっちの方がお得なのかが気になりますね。

株主優待とふるさと納税の特徴やお得度などを比較してみました。

そもそもどんな仕組みなの?  

まずは仕組みで比較してみましょう。

株主優待は、名前の通り株主になると企業からもらえるもの。年に1~2回商品や優待券などが受け取れます。日本の上場企業の3分の1が株主優待を実施しています。株主になるということはその企業に出資するということ。元本保証はないことは押さえておきましょう。

一方ふるさと納税は、自分住んでいる以外の自治体に自由に寄付できる制度です。寄付できる金額には年収に応じて限度額が決められており、上限額までの寄付であれば、2000円を超える金額については所得税と住民税の減額で返してもらえます。2000円支払うと、それ以上の価値がある魅力的な返礼品がもらえることが多いので、お得な制度として人気上昇中なのです。

もとはといえば、自治体への応援を減税で後押ししてくれる制度となっていますが、どちらかというと魅力的な返礼品に注目が集まっています。

金額はいくらからできる?   

次に、金額の面から比較してみます。

企業ごとに株主優待がもらえるのに必要な株数が異なります。1万円以下で株主優待がもらえる企業もありますが、自社の割引券などが多いようです。自社製品詰め合わせが人気のカゴメ<2811>は約26万円、日清製粉<2002>は約156万円と、企業により優待が受けられる必要投資額はかなり違います。(金額は2016年11月現在)

ふるさと納税で返礼品を設けている場合、5000円、1万円というように、寄付金額によって選べる返礼品がランクアップする自治体もあります。1年間の寄付の総額を限度額以内におさめれば、結果的に1年分の自己負担が2000円で済むことになります。

参考:控除シミュレーション

どちらがお得?

結論としてはどちらがお得といえるのでしょうか。

株主優待は、投資額に対しての利回りを出してみると、3~6%ほどの企業が多くなっています。商品のインパクトに比べると実際の「お得度」はそうでもないのですが、株主優待以外にも配当や売ったときの売却益が得られる場合があります。

ふるさと納税も、返礼品の「還元率」(寄付金額に対してどれくらいもらえるか)が話題になります。総務省の「ふるさと納税に関する現況調査結果」によると、2015年の平均が38%です。

参考:総務省「平成28年度ふるさと納税に関する現況調査について」

還元率が40%とすると、6万円の寄付(限度額内)をした場合、2000円の負担で2万4000円の商品がもらえることになります。

簡単にできるのはどっち?

手軽さはどちらの方が上でしょうか。

株主優待は、証券会社に口座を作って「株主優待制度」のある企業の株式を購入すれば受けられます。株主の権利が確定する時期が決まっているので、そこを外さないように買う必要があります。

ただし、株主優待制度を廃止する企業もありますし、価格変動するリスク資産を持つことを考えて、企業の業績もある程度は調べたいもの。

一方ふるさと納税は、寄付自体は手軽にできます。リスクもなし。応援したい自治体を選んで申し込みますが、専門のサイトを利用すればより手軽にできます。確定申告など、減税を受けるための手続きは後で必要です。

どんなものがもらえるの? 

株主優待の大多数は自社の割引券や金券、自社商品の詰め合せです。自社の化粧品セットは特に女性に人気。お米や水、特産の野菜などを送る企業もあります。

ふるさと納税の返礼品はやはり特産の食品が多く、お米や牛肉、果物などが人気です。中には旅行券や体験チケット、工芸品などユニークなものも増えてきています。

社会貢献になるのはどっち?

ふるさと納税は市町村の応援(寄付)を、 株主優待は企業の応援(出資)をすることへの見返りに受けられるもの。また、ふるさと納税では、被災地や税収不足に悩む自治体を応援することができます。

株主優待では、社会にとって役立つ企業活動をしているか、という視点でも会社選びができます。そう考えると、2つは全く違うものですが、それぞれに社会貢献につながっていると言えますね。

株主優待, ふるさと納税, 返礼品, お得 (写真=Thinkstock/GettyImages)

2つの制度は、お金の生かされ方も根本から違う

以上、株主優待とふるさと納税を比較してみました。単純な「お得度」だけを比べると、ふるさと納税の方に軍配が上がりそうですね。けれどもふるさと納税には減税を受けるための上限金額があるので、いくらでもできるものではありません。

また、2つの制度は、支払ったお金のその後の活用方法が根本から違うもの。自治体を応援したいのか、企業を応援するのか、はじめる際には自分の目的に合わせて選びたいですね。

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