(写真=Thinkstock/Getty Images)

「まずい」って本当?今さら聞けないボージョレ・ヌーボーの基本と楽しむコツ

知れば楽しみ倍増!

世界で一番ボージョレ・ヌーボーを飲んでいるとも言われるホージョレ大国・日本。とはいっても、「ボージョレ・ヌーボーって一体ナニモノ?」「実際美味しいの?」と疑問も持っている方もいらっしゃることでしょう。

そこで、これだけは押さえておきたいボージョレ・ヌーボーの基本知識とその楽しみ方を解説していきたいと思います。

ボージョレ・ヌーボーってどんなワイン?

ワイン銘醸地としても名高い、フランス・ブルゴーニュ地方の南部にあるボージョレ地区。この地区の新酒のことをボージョレ・ヌーボー(「ボージョレ」=地区の名前 「ヌーボー」=新しい)と言います。

通常だと1年以上かかるワイン造りを、ボージョレ・ヌーボーは特別な製法を用いて2~3カ月で仕上げています。

毎年11月の第3木曜日が解禁の理由

もともとはボージョレ・ヌーボーに解禁日はありませんでした。しかし20世紀中頃、フランス国内でとても人気のあるワインとなり、次第に各メーカー間の競争が激しくなっていきます。そのうちにワインとしては未熟な状態のものまで出荷されてしまうという事態に。

そこで、品質担保と、「ボージョレ・ヌーボー」というブランドを守るため、フランス政府によって解禁日が定められたのです。はじめは11月15日に定められていた解禁日でしたが、年によってはその日がフランスでは安息日となる日曜日にあたり、酒屋やレストランの休みとなってしまうため、1984年、「11月の第3木曜日」を解禁日と定め直し、現在に至っています。

「まずい」は誤解?ボージョレ・ヌーボー不人気の理由

じっくり味わうものじゃない?もともとは試飲用のワイン

ボージョレ・ヌーボーは、もともと地元の人たちの地酒として親しまれてきたものでした。その年のブドウの出来を確かめるための試飲用、そして、収穫できたことへの感謝の意を込めた祝い酒として楽しまれていたワインだったのです。

本来じっくりと味わうために作られたワインではなかったのですね。

ボージョレ・ヌーボー, 基本 (写真=Thinkstock/GettyImages)

コスパが悪いと言われるのはなぜ?

ワインを輸入するときには、通常、船便で約1カ月かけて運ばれます。これが解禁日のあるボージョレ・ヌーボーの場合、とても1カ月なんて待てません。解禁日に合わせるため、空輸することになります。この輸送コストに加え、国内での莫大な宣伝広告費が上乗せされ、他のワインに比べると、どうしても割高になってしまうのです。

ただ、例えばお祭りの屋台でコスパを考えて食べるものを買う人ってなかなかいないですよね。それと同じように、ボージョレ・ヌーボーも、年に一回のお祭りと考えて純粋に楽しんで欲しいものです。

ボージョレ・ヌーボー=「美味しくない」は誤解

「薄い」「物足りない」「まずい」というのは、半分正解で半分不正解です。

赤ワイン=「濃くて飲みごたえがある」というイメージを持っている人には、フルーティで飲みやすいボージョレ・ヌーボーが自分のイメージと違い、物足りなく感じるのではないかと思います。同じワインでも、それぞれ楽しみ方が違うということを受け入れられると、ぐっと楽しみが広がるのではないでしょうか。

また、ボージョレ・ヌーボーに限って言えば、安かろう悪かろうというのはあながち間違いじゃありません。特に安価すぎるヌーボーは質の悪いものも混ざっていると言われます。質の悪いものを飲んだ人にとっては、ボージョレ・ヌーボーはまずいという印象が強くついてしまうのも無理はありません。

ワインショップでボージョレ・ヌーボーを選ぶ

目安としては、小売で2000〜3000円程度のものを選ぶと高品質なものに当たる確率が高いです。どれを選べば良いか迷った場合は、大手ビール会社が輸入している「ジョルジュ・デュブッフ」や「アルベール・ビショー」など大手の生産者のものであれば安心かもしれません。

ボージョレ・ヌーボーを美味しく飲む方法

一般的には赤ワインは常温で、と言われますが、ボージョレ・ヌーボーの飲み頃の温度は10~13度。自宅でボージョレ・ヌーボーを飲むときは冷やして飲むことをおすすめします。

そして、フルーティで飲みやすいボージョレ・ヌーボーはどんな料理でも合わせやすい万能選手!和食・洋食・中華など、ほとんどの食事にぴったりと寄り添ってくれます。ただし、癖の強いチーズやこってりした肉料理、味が非常に濃いものなどと合わせると完全にワインが負けてしまうので、避けた方が良いでしょう。

ヌーボーじゃないボージョレワインがじつは狙い目!

余談ですが、じつは、ヌーボー「じゃない」ボージョレワインこそ、掘り出し物に当たる可能性が高いと筆者は考えています。

日本ではボージョレと言えば「ボージョレ・ヌーボー」というイメージが強く根付いているため、ヌーボーでないボージョレワインはよほど美味しくないと日本市場では売れないと考えられています。ということは、現在輸入されているボージョレワインはかなりの関門を突破してきた強者ワインであるとも言えるのです。

ちょっとマニアックですが、ワインショップやレストランで見かけることがあったら、一度試してみてはいかがでしょうか。

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