(写真=Thinkstock/Getty Images)

「US脱出」は本気!?米国在住女性から見た米国大統領選

世界中が驚いた米国大統領選。米国在住の筆者が感じた選挙戦とは?

大どんでん返しに世界中が驚き、狂喜または絶望に沸いた2016年の米国大統領選。「嫌われ者同士の決戦」とも言われたこの選挙、米国の女性からどのように捉えられたのか、米国在住の筆者の視点から見てみたいと思います。

女性票を伸ばせなかったクリントン

CNNの出口調査によると、トランプ氏は地方の男性・白人・高齢層、クリントン氏は都市部のヒスパニック/ブラック・高学歴女性・若年層・都市部、とはっきりと支持層がわかれていることがわかります。

ここで興味深いのは、全体ではクリントン氏の女性支持率は高かったにもかかわらず(クリントン氏vsトランプ氏:54%vs42%)、白人女性では、大学卒だとクリントン氏支持(51%)、高卒以下だとトランプ氏支持(62%)と支持が大幅に逆転していることです。

トランプ氏支持の女性層:隠れ支持者が勝負を動かした

トランプ氏の度重なる差別的発言もあり、”トランプ氏支持”なんて表立って言えない、でもこの人なら現状をぶち壊してくれるかもしれない、といった隠れトランプ派が選挙を決めたと言われています。

「彼の女性蔑視発言なんか気にしない、それより現状を変える行動力だ」というある女性のコメントからわかるように、エリート街道を突き進んだ元バリキャリ・ファーストレディは、一部の女性にとっては共感できる対象ではなかったのでしょう。

クリントン氏自身は中流家庭出身の努力人ですが、今となっては大企業から献金を受けスキャンダルにまみれた大政治家として、既存勢力の象徴として有権者には受け入れられませんでした。

都市部の女性は怒りと絶望:「国の恥」「US脱出だ」

米国大統領選挙, トランプ, クリントン (写真=Thinkstock/GettyImages)

筆者が住む、ブルー・ステイト(民主党支持者の多い州)の大都市近郊は民主党支持者が多く、トランプ氏の勝利にうちひしがれている状況です。

選挙翌日、筆者のご近所ママたちは、「吐き気がする」「トランプ氏が大統領なんて国の恥だ」、「US脱出だ」と話し、怒りの矛先をどこに向けていいかわからない状態でした。小学校では模擬選挙が行われ、選挙は子供にとっても大きな関心事です。結果を受けて取り乱す親たちに、メディアは「親が冷静さを保ち、選挙の結果を伝えることが大切」との専門家の警告を報じています。

クリントン氏支持のセレブリティは団結をツイート

クリントン氏には、レディー・ガガ、ケイティ・ペリー、マドンナといった大物セレブリティに熱烈な支持者が多く、選挙戦にも積極的に参加してきました。

選挙直後、彼女たちは当初は失望のツイートをしていたものの、マドンナは「希望を失わないで!再度立ち上がろう!」と呼びかけました。レディー・ガガはニューヨークのトランプタワー前で、「Love trumps hate:愛が嫌悪に勝つ」と書かれたカードを掲げ、trump(打ち負かす)にかけて団結を示唆し、各地で起きている反トランプデモに対しても、暴力に訴えないように呼びかけています。

2020年の大統領選は?ミシェル・オバマに注目

筆者が注目しているのは、オバマ現大統領のファーストレディー、ミシェル・オバマ氏です。クリントン氏の選挙戦において、彼女の演説にはパンチがあり、胸に響くものがありました。実際、2020年の大統領候補はミシェル・オバマに!というメディアの論調もあり、初女性大統領の誕生もありえるかもしれません。

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