(写真=Thinkstock/Getty Images)

残業時間と会社の株価はやっぱり比例する?相関関係を調べてみた

残業時間が少ないのに、業績が上がっている企業はどのくらいあるの…?

長時間残業が多い企業はブラック企業と言われがち。しかし、一般的にブラック企業と言われる企業を見てみると、業績が高く、株価も上がっている企業が多いんです。残業時間と株価には相関関係があるのでしょうか?

残業時間と株価上昇率の相関関係とは

株式会社ヴォーカーズが上場企業2341社を対象に行なった残業時間と株価上昇率の関係性に関する調査によると、「平均残業時間が月間60時間以上ある企業の株価上昇率が最も高い」ということが分かりました。やはり残業時間と株価は深く結びついているということは間違いなさそうです。

となると、企業側からすると、残業時間を減らす(=労働時間が減る)と、企業の業績悪化や株価の下落に起因してしまうのではないかという不安が生まれます。各企業では残業時間を減らすためにさまざまな取り組みを行っていますが、なかなか改善されないのはそういう理由もあるのかもしれません。

しかし、実は残業時間が少なくても実績を挙げている企業があるんです。

残業30時間以下の企業限定 株価上昇率ランキングTOP10

実際に短い残業時間でも業績を伸ばし続け、そのうえ離職率の低下や優秀な人材の獲得にも成功するなど、良い循環を持っている企業が注目されています。

平均残業時間が月30時間以下の企業を対象に、2007年と2016年の株価を比較した株価上昇率ランキングを作成しました。

1位 日本調剤株式会社 450.00%(21.5)
2位 株式会社オリエンタルランド 293.12%(18.1)
3位 株式会社良品計画 268.59%(22.3)
4位 参天製薬株式会社 191.44%(27.2)
5位 株式会社コーセー 188.74%(22.6)
6位 株式会社ユナイテッドアローズ 185.03%(26.9)
7位 塩野義製薬株式会社 181.92%(21.5)
8位 ニフティ株式会社 133.49%(29.4)
9位 TOTO株式会社 128.86%(28.4)
10位 アコム株式会社 115.32%(29.1)
※カッコ内はVorkersに寄せられた平均月間残業時間

参考: 調査レポートvol.28 残業と株価の相関関係

誰もが知っている大企業がずらりと並んでいるのが分かります。一般的に残業が多い業界とされているサービス業やIT企業もランクイン。工夫次第で残業を減らしながら、業績を伸ばすこともできるということなのです。

では、1〜3位の企業はどんな会社なのか、詳しく見てみましょう。

残業時間と株価2 (写真=Thinkstock/Getty Images)

日本調剤株式会社

調剤薬局大手の日本調剤株式会社。全国553店舗に広がる調剤薬局チェーンです。産休・育休はもちろん、育児時短勤務や、子どもが病気になったときの看護休暇など、ライフイベントによって変わる女性への手厚いサポートがあり、休職復帰するママ薬剤師も多いそうです。

人財育成にとても力を入れており、一人ひとりのスキルアップ、キャリアアップへの支援が非常に充実しています。eラーニングや教育専任スタッフによる勉強会、マンツーマンで先輩から指導を受けられるオーベン・ネーベン制など、スキルアップへのさまざまなシステム構築や仕組みづくりがなされているようです。

株式会社オリエンタルランド

ディズニーランドでおなじみの株式会社オリエンタルランド。オリエンタルランドは従業員満足度の非常に高い会社としても有名です。年間休日数120日に加え、有給休暇や看護休暇を取ることができ、産休や生理休暇などもあるので女性が働きやすい充実した福利厚生を備えています。

その上で、充実した研修制度や、成長のきっかけともなる仕事チャレンジ制度や社内人材公募制度、自己申告制度など多くの制度を採用しています。社員の教育にかなり力を入れているので若手でも活躍でき、一人ひとりの生産性が向上する仕組みができていると言えるでしょう。

株式会社良品計画

良品計画は「無印良品」を展開する企業です。1980年に誕生し、2016年現在で全国414店舗、さらに中国やイギリスをはじめ世界25カ国で344店舗も展開しています。

同社は、社員に対して「私生活でも充実した本当の豊かさ」を求めており、定時退社の徹底を掲げています。この定時退社の一番の目的は「仕事の質を上げること」なのだとか。定時退社するためには、業務の優先順位をつけて効率を考えるようになるため、常に改善を繰り返し生産性が上がっていくのだそうです。社員にも会社にもメリットのある良い取り組みですね。

まとめ

長時間労働が見直されることによって、企業はいかにして効率を高めるかを考えるようになります。今回紹介した会社のように、少ない残業時間でも十分に業績を伸ばしていく会社が増えれば、日本経済の活性化にも繋がっていくのではないでしょうか。

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