(写真=Thinkstock/Getty Images)

【連載】「事実婚でパートナーと歩む」

#06 子どもの未来に不安はないの?事実婚という選択肢をあらためて考えてみる

出産の時だけ入籍して、離婚するケースも…。事実婚って何なのでしょう?

事実婚について、法律婚との大きな違い、社会保障、税金、離婚のときの財産分与、そして子どもについてとさまざまな観点から解説してきました。最終回となる今回は、一歩進んで精神面について触れ、「事実婚という選択肢」についてあらためて考えてみたいと思います。

子どもの未来に不安はないの?

前回、事実婚の子どもについて法律婚と大きな差はないと紹介しました。しかし、読者の中には「親は、事実婚という自分の生きかたを選んでいるからいいけれど、子ども自身や周りの目はどうなの?」と心配される方がいらっしゃるかもしれません。

その心配もあって当たり前だと思います。ただ、私自身には子どもがおらず、また、事実婚を選んだ親を持つ成人の子どもにまだ出会ったことがないので、事実婚の親を持つことで感情的な不利益があったのかどうかは、わからないというのが正直なところです。

また、「普通に入籍していたら、何もしなくても認知も戸籍も親権もあるのに、そこまでして、どうして事実婚をするの?」という考えもあるかもしれません。事実婚を選択する方の中にも、出産となると子どもの将来にも関わることなので、「出産時だけ入籍して、その後離婚する」というような話もあるのが現状です。

LGBTsの結婚も認知されてきました

最近は事実婚に加えて、LGBTs(レズ、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーなどの性的少数者を総称する呼びかた)の結婚も認知されてきました。

事実婚, 選択肢 (写真=Thinkstock/GettyImages)

LGBTsにおいても、婚姻と似た証明書を出す自治体が誕生したり(東京都渋谷区、世田谷区、三重県伊賀市、兵庫県宝塚市)、千葉市では、事実婚やLGBTsカップルの職員も、法律婚と同じように結婚休暇やパートナーの介護休暇が取れるようになりました。職員向けに結婚休暇や一部の保険会社では死亡保険金受取人に同性パートナーがなれるようになったり、自動車保険や携帯電話の家族割引に同性パートナーを対象としたり、社内でも同性婚をパートナーと認める企業が増えています。

社会生活を送るうえで、法律や一定のルールは必要だと思いますし、それに守られている現代社会であることは間違いありません。ただ、その歴史の中で、涙を流してきた方々の想いや声を上げた行動があってこそ、今のように法律やルールが変わり、複数の選択肢が存在することは、わたしは良い変化だと思っています。

事実婚を選択する理由も十人十色

わたし自身は自分の意思で誇りを持って事実婚を選んでいますが、法律婚を決めたきっかけが十人十色であるのと同じく、事実婚を選択する理由も人それぞれです。

人の生き方は全てが正解です。後に考えが変わったとしても、その時その時、自分にとって最善を選んで生きていると思います。だからこそ、いろんな選択肢があり、それぞれが望む生き方を選択できる社会になってほしいと願っています。

この連載を読んだあなたが、自分の生き方や姓、働き方の問題などで悩んだ時に、「事実婚という選択肢がある」ことを知って頂き、そのうえで、あなたに合った選択をしていいただければ、何よりも嬉しく思います。(連載『事実婚でパートナーと歩む』、おわり)

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