(写真=Thinkstock/Getty Images)

まさかのトランプ大統領誕生!私たちにできることは何でしょう?

投資をしている女性が取るべき行動は?

みなさん、びっくりしましたね!!

まさかのトランプ米大統領誕生。われらが「安倍マリオ」総理がトランプ氏あてに送ったという、いち早い「おめでとう」メッセージ(なだめたり、すかしたり?)は、いい動きなのかもしれませんが……。

トランプ大統領誕生による影響は、いろいろな分析が始まっていますが、気を取り直し、私たちが投資家としてできることを見ていきましょう。

「クリントン大統領誕生」が予想されていました

まず、相場の大まかな流れを振り返ってみると、投資家たちは、FBI(米連邦捜査局)がうわさの私用メール問題の訴追を求めるのを見送った、という報道もあって、「クリントン大統領誕生」をすっかり織り込んで(予想して)いました。

ところが、平和に夜が明け、場中に雲行きが怪しくなり、日経平均がみるみるフリーフォール状態で下落していく……。本日11月9日は、まるで6月24日の「ブレグジット」の悪夢再来でした。

市場はとりあえず「ドル安、円高」

足元の為替を見てみましょう。

つい数日前まで、為替相場は円安・ドル高ぎみでした。一時期は1ドル=105円台と、10月末以来の安値圏まで下げていました。ヒラリー勝利の連想から「リスクオン」(=リスクが高い資産への投資が増えること)になったという見方が先行したためです。

この流れが大きく変わったのは「激戦州のフロリダ州でトランプ氏逆転」という一報です。円買い・ドル売りが広がり、14時すぎに1ドル101円台に。

リスクマネーを扱う市場は「不確実なこと」を嫌います。マネーはより安全な居場所を求めて、よく「比較的安全とされる」と枕詞がつくように、とりあえず「円」を買う動きになりがちです(ドイツの債券も買われているとか)。

トランプ・ショックで日本の株が下がった理由

とりあえず円が買われると、円の価値が上がるので円高になります。日本にとって、自国の通貨の価値が高くなるのはよさそうですが、輸出企業には痛手です。たとえば、有名どころではトヨタや日産など。コマツなどの機械関連もそうですね。輸出業の多い主要な日本企業にとっては、円高は痛いもの。そんなわけで、円高は株価が下がる要因です。

これだけの暴落ですから、もちろん「どこまで下がるか分からないから、とりあえず投げ売りして現金化する」という動きも手伝ってのことでしょう。

今日の日経平均株価の終値は1万6251円。1日の落差は1315円のマイナスです。6月24日の「ブレグジット」のときの1525円に次ぐ規模です。まさに「トランプ・ショック」というわけです。

トランプ・ショックはアメリカにとってはプラス?

さて、ここまで本日の「トランプ・ショック」について見てきましたが、これからどうなるのでしょうか。

トランプ氏が発言した政策は、インフラ投資の拡大など「それ、共和党の政策ですか?」と、マユツバのものもあります。ただ、あれだけ「アメリカをグレート」にと主張し、巨額減税や大量の雇用創出が本当になれば、企業の業績が上がるなどしてアメリカの株価は上昇するでしょう。「財源がどこにあるのか不透明」という突っ込みもありますが。

トランプ氏は利上げに反対ですが、米国の景気がよくなれば、トランプ氏の思惑はどうあれ、いずれ金利も上がっていくことになるでしょう。中長期ではドル高のほうに進むかもしれません。

日本株は売られてしまう?

「議会もあるので、大統領一人が勝手なことはできないだろう」という憶測や、トランプ氏の意外にまともな(?)「勝利宣言」の姿を見て、ほっとした向きもあるかもしれません。

大阪取引所の夜間取引では日経平均先物12月物が少し値を戻す、ヨーロッパ株は下げ渋るなど、パニックは若干の落ち着きを取り戻したようにも見えます。

トランプ氏の「在日米軍駐留経費を払え」「自動車に関税をかけてやる」といった日本バッシングがどこまで実現するのかはわかりません。

しかしアメリカが極端な保護主義になり、アメリカだけが景気のいい状態になるとなれば、投資という面で、日本を含めた「それ以外の国」が不利になっていくことは否めないでしょう。

勝ち馬に乗るのが投資家の鉄則ですから、ポートフォリオ運用を考えたとき、アメリカは「買い」、それ以外は「売り」となってしまう可能性は高いことも考えられます。

パニック売りはせず、バランス投資を

今、株や投資信託などのリスク資産を持っている人は、「トランプ・ショック」に衝撃を受けているかもしれません。でも、パニック売りの前に一呼吸を。「ブレグジット」のときも、相場は意外に早く落ち着きました。ましてや今回は「今年2度目」なわけですから。

「では、安いところで、買えるだけ買っておこう」という投資判断はどうでしょう。「円高・ドル安になったところでドルを買っておく」も「一気に入れずに、慎重に」というところでしょうか。「今後どれだけ円高になるか」の予測も、エコノミストによって、かなりばらつきがあるようです。

「ブリグジット」のとき、通貨安になった英国ポンドを目当てに、イギリスへのお買い物ツアーが流行したという現象もありました。「起きたことは仕方ない」と捉えて、楽しんでしまう方法もあるかもしれません……。

投資の格言に「卵は一つのカゴに盛るな」があります。言葉から想像する通り、壊れやすい卵は、もしものときに備えて、いくつかのカゴに分けて持って、ダメージを回避しようという意味です。

2017年からの世界が、トランプ流「アメリカ・ファースト」(米国至上主義)に付き合わされていくのは間違いなさそうです。それに乗じて「不安定な時代には、これ!」といった、金融商品が流行することもあるかもしれません。

しかし振り回されすぎず、「不安定だから金(ゴールド)だけを買う」といった極端な投資行動に走ることもなく、たくさんの「カゴ」に資産を分散投資できるよう、落ち着いて行動していくことをお薦めします。

この記事をシェアする

個性的な連載で「投資」を身近に