(写真=DAILY ANDS編集部)

「全然ダメ」でもこんなに楽しい!37歳、年収500万おっとりOLの資産運用

株、FX、投資信託…金融の魅力は?

「投資をやっている理由ですか?うーん、そうですね……ただ、楽しくて続いてきたのかも」

荒井優子さん(仮名)は東京都・吉祥寺に住む37歳。7、8年前にスターバックスの株を買ったのを皮切りに、今では株式投資、FX、ふるさと納税などを実践しているそうです。

ゆるくパーマがかかった茶髪のロングヘア。口数もあまり多くはなく、タレントのYOUさん似のおっとりした風貌です。

見た目と、日々ブログとTwitterで資産状況を公開するほどの投資好き、という絶妙なギャップが気になって、話を聞いてみました。

きっかけは知人の父親

荒井さんが投資をスタートさせるきっかけとなったのは、知人のお父さんでした。

「知り合いの家にご飯を食べに行ったとき、その人のお父さんがファンドマネージャーだったんですよね。それで、『株はいいよ、楽しいよ』って言われて、なんだか楽しそうだなって」

ファンドマネージャーとは「自らの専門知識と投資資産家からの情報に基づき、資産の運用を行う」(コトバンクより)人のこと。いわば「投資のプロ」です。

株価が上がりそうな企業について調べることや、実際に投資をした小さな会社が成長していくのが面白いんだよ。そんな風に、楽しそうに投資について語る知人の父の姿が荒井さんの印象に残りました。

最初に買った、スタバの株

荒井さんが最初に買ったのはスターバックスコーヒージャパン(2015年に上場廃止)の株。選んだ理由はスタバが好きだったから。

スターバックスイメージ (写真=Thinkstock/Getty Images)

ところが、荒井さんが株を買ってすぐにリーマン・ショックが起きます。スタバの株価も暴落し、6万円で買ったものが半分となる3万円に……。ショックを受けた荒井さんでしたが、そこで芽生えた感想は、「次は頑張りたいな」。

とはいえ、初の投資で受けたダメージも大きく、そこから5年ほどは、スタバの株主優待や配当をもらいつつ特に何もしない時期が続きます。そうこうしているうちに、スタバ株は上昇しはじめ、気がつけば株価は買ったときの2倍に。初めてそこで利益を手にし、「株って楽しいかも!!」と思えるようになりました。

資産額700万円のポートフォリオ

この体験を機に、荒井さんは投資信託や確定拠出年金などに資産運用の幅を広げていきます。現在、不動産会社で経理として勤める荒井さんの年収は五百数十万円。預貯金や株を含めた資産は700万円ほどあり、「(貯金額は)同世代の人よりは少ないんじゃないでしょうか」とのことです。

資産の内訳を聞くと、だいたいこんな感じです。

女性,ポートフォリオ (画像=DAILY ANDS編集部)

  • 預貯金…65%
  • 日本株…13.5%
  • 投資信託…9%
  • 確定拠出年金…7.5%
  • 外貨預金(ドル)…5%

毎月、2万3000円が確定拠出年金に、2万円が投資信託に自動的に積み立てられます。気になった企業はアプリに登録しておき、安くなったタイミングで株を買います。

気になる企業の見つけ方は案外単純で、たとえば「旅行が好きでよく乗るから」という理由で航空会社を登録してみたり、「以前住んでいた家に近かったから」という理由で重工業メーカーをチェックしたり。好きな野球チームがあるということで、地方の市町村にふるさと納税も行っているとのことです。

資産はエクセルで管理していて、失敗したとき・成功したときの振り返りもばっちりです。

目標はなくても続けられる、投資の魅力とは

これまでに資産運用で稼いだ金額は30万円ほどとのこと。ただ、特に「利回り◯%」「◯歳までに◯万円稼ぐ」「セミリタイアする」という目標があるわけではなく、なぜ投資を続けているのか理由が疑問に。

投資の魅力は何ですか?と尋ねると、「なんでしょうね……」としばらく考えたあと、こんな回答が返ってきました。

「世界を知ることができる気がするんですよね。それまで、経済とか金融とかまったく興味がなかったし、言葉も難しすぎて全然何を言っているか分からなかった。なのに、投資を始めたら石油の価格や日経平均に興味を持つことができて、為替がこうなったら企業にこういう影響がある、とかも分かるようになりました。世界ってこういう風に回っているんだなーって」

荒井さんは朝起きると、まず日経新聞を読みます。特に気になるのは前日の株式市場について書かれている金融のページ。Twitterでは、フォローしている個人投資家や日経オンラインの情報をチェックします。

imageTitle 荒井さんが普段使っているFXアプリ(写真=DAILY ANDS編集部)

仕事が終わった後には、アプリを使ってFXの注文を入れます。このアプリには為替に関わるニュースがたくさん流れて来るので、FXのアプリで仕入れた為替の情報が株式投資に役立つこともあるのだそうです。

「FXを始める前と後では、株式投資に対する考え方も変わりましたね。それまでは好きな企業、ちょっと気になる企業だから、という理由で銘柄を選んで投資をしていましたが、今では経済状況も考えながら売買のタイミングを見計らっています」

荒井さんが使っているスマホアプリを見せてもらうと、「フィボナッチ」など、金融用語がずらり。「正直、投資していなかった時の自分が見ても、全然意味が分からないと思います(笑)」。

投資をしていて最も衝撃的だったこと

投資をしていて、これまでに最も衝撃的だった出来事について聞いてみました。

「FXを始めてとにかく利益を出せないことですね。SNSを通じて知り合った人に勧められて始めたんですけど、これまでに10万円以上損をしました(笑)。株や投資信託と違って、本当に全然ダメなんですよね」

結構な損をしているにもかかわらず、表情はとても明るい荒井さん。

「損をしてしまったから、その分上手になりたい一心です。うまく行っていないから頑張りたい。負けず嫌い、というわけではないですが。日々変化するから面白いのかも」

投資をしていることは両親には内緒

地方で生まれ育ち、大学進学を機に上京。インテリアや家が好きだから、と新卒で不動産会社に入社しますが、不動産営業の大変さもあって、全く異なる業界で派遣社員として転職。そこで総務職としてのスキルを身に着け、縁あってもともと興味のあった不動産業界で経理として勤めることができ、現在に至ります。

荒井さんが周囲の友人に投資をしていることを話すと、「えーっ、投資しているの?」とビックリされます。

「お金イコール汚いっていうイメージがあるんでしょうかね。お金は怖いもの、損をするものって思われているんだと思います。今はブログやTwitterを通じて資産運用について話し合える友人ができましたけど、大学時代の友人には資産運用をしている女性はいませんね。投資をしていることは両親には内緒です」

女性, ポートフォリオ 荒井さん愛用のCOACHの財布(写真=DAILY ANDS編集部)

女性, ポートフォリオ 長く使っているそうですがとてもキレイです。「昔からお財布はキレイにしておきます」(写真=DAILY ANDS編集部)

ちなみに今は独身で、結婚については「多分しないんじゃないですかね……(笑)」とのこと。

「(結婚について)なんとなく避けていたところもあるかもしれません。ただ、老後については考えすぎてもただただ不安になりすぎるので、考えすぎないようにしています。お金のことを少しでも勉強して、不安を和らげている状態です」

まずは知ることから始めてほしい

最後にこんな質問もしてみました。資産運用をしていない女性に向けて、伝えたいことはありますか?

「少しでもいいから、興味を持ってはじめてみるといいと思います。メディアでは年金は消滅するとか、退職金で資産運用して何億円損をしたとか、極端な例しか出ないのでそれで不安が煽られます。でも、それは知らないから不安になるのだと思います。投資に出会えて、私は余裕が出てきたと思うので、まずは知ることですよね」

資産運用でもっと稼げるようになったら、友達の子どもにプレゼントをあげたり、旅行をしたりしたい。ささやかな夢を胸に、今日も荒井さんはスマホのFXアプリとにらめっこです。

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