(写真=Thinkstock/Getty Images)

老後の生活費用、いくらかかる?夫婦で25万円でホントに足りる?

老後に向けて今からお金を貯めておいたほうがいいかも……

老後に退職金と年金だけで暮らしていけるのかどうか想像するのは難しいですよね。

しかし、老後の生活費がいくら必要なのか知っておくことで、今からどのくらいお金を貯めれば良いのかがイメージしやすくなります。そこで、今回は老後に必要な生活費についてまとめてみました。

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老後の生活費用、いくらかかる?

2人以上の世帯で世帯主が60歳以上の高齢無職世帯の支出の平均は、「世帯主の年齢階級別家計支出(二人以上の世帯)-2015年-」(総務省統計局)によると、

  • 60~64歳 月27万6620円
  • 65~69歳 月27万5872円
  • 70~74歳 月24万8122円
  • 75歳以上 月22万7266円
  • 全体平均 月24万7815円

となっています。

ざっくり見ると、高齢者になったら、夫婦2人で月25万円の生活費がかかると見ておいた方がよいでしょう。

1人あたりで考えると、60歳以上で必要な月々の生活費は、平均で約12万4000円程度は必要ということ。やはり高齢者になると月々の支出は減るものの、現役時代と比べてお金が全然かからないというわけではなく、やはりある程度の支出は避けられないことがわかります。

老後の生活費、その内訳は?

では、老後にかかる費用の内訳は、どのようになっているのでしょうか。

2015年の高齢夫婦無職世帯の家計収支の平均値を見てみると、60歳以上の高齢無職世帯の場合、夫婦2人の場合で、

  • 食費=6万2432円
  • 住居費=1万7500円
  • 光熱費=2万385円
  • 交通費・通信費=2万286円
  • 交際費=3万484円
  • 医療費=1万5405円
  • 教養娯楽費=2万6066円

となっています。

現役世代に比べると、生活費はどれくらい違うの?

ちなみに、40歳未満の世帯の場合は、世帯人員3.64人で、次のようになっています。

▽40歳未満の世帯の生活費(かっこ内は老後世帯との比較)

  • 食費=6万2656円(+224)
  • 住居費=2万5921円(+8421)
  • 光熱費=1万9387円(▲998)
  • 交通費・通信費=4万6860円(+2万6574)
  • 交際費=1万2153円(▲1万8331)
  • 医療費=9167円(▲6238)
  • 教養娯楽費=2万6794円(+728)

特に差が出たのは、交通費・通信費。40歳未満の場合、レジャーや子どもの学校などにかかる交通費や、スマホ・PCなどの通信費はやはりある程度かかるようです。また、交際費も老後に比べると40歳未満の世帯は半分以下となっています。老後は、仕事にかかる時間がない分、外出や付き合いなど自分たちの楽しみに費やす時間が若い世代よりも増えるのでしょう。

食費や光熱費は若い頃とほぼ同じ水準。子どもが巣立てばその分食費は減るはずですが、年齢を重ねると自炊が大変になることから、惣菜や宅配の食事などを頼むなど、結果として食費にかかるお金は変わらないのかもしれません。

一方で医療費は1万円以下となり、病気などの割合が高齢者と比べると少ないことがわかります。

現役時代に仕事をして収入を得ていた人にしてみれば、高齢者になったからといって、いきなり生活水準を下げるのは難しい面があるのかもしれません。とはいえ、いざというときに働いて収入を得ることが難しい高齢者が余裕ある暮らしをするためには、年金以外にも老後を迎えるまでにある程度の貯金が必要不可欠のようです。

老後のために必要な費用はいくら?

現在、年金の受給開始年齢は65歳です。仮に85歳まで生きるとして、20年あります。夫婦で月に25万円の生活費が必要だとすると、年間300万円、20年で6000万円が必要になります。1人暮らしだとしても3000万円必要なのです。

もちろん生活費以外に、病気になった時や、介護が必要になった時のためのお金なども必要。年金で生活費はまかなえたとしても、もしもの時のお金がなければ、いざという時生活は一気に苦しくなってしまいます。

今の現役世代が年金をもらう年齢のときは、受給年齢の引き上げや減額などの可能性があるとも言われています。老後の生活費に困ることのないよう年金だけを当てにせず、今のうちからお金を貯めておくことも意識しておきましょう。

老後の生活費を準備する手段として注目される「確定拠出年金」

老後の生活に困らないために、若いうちから準備をすることが大切ということがここまででよくわかってきました。

準備する方法には定期預金、個人向け年金保険など色々と手段はありますが、最近、特に注目されているのが、「確定拠出年金」(かくていきょしゅつねんきん、略称:DC)という国の制度です。

金融機関で口座を開き、毎月一定の金額を積み立て、年金を準備する制度です。会社員を対象とした「企業型」、自営業者・主婦などを対象とした「個人型」の2種類があり、加入者が60歳になった時から、年金または一時金として受け取ることができます。

この制度の大きなポイントは積み立てた掛金が全額、「所得控除」といって大きな税制優遇を受けられる対象になるということ。そして、積み立てたお金を定期預金投資信託などの金融商品を自分で選んで運用できることです。なおかつ運用によって儲けた利益に税金がかからない(通常の証券口座で同じものを買うと税金がかかる)のもポイントです。

税制優遇が受けられる非常におトクな制度ではあることに加えて、2017年から利用できる対象者が広がったことが追い風となり、注目度を増しています。

もし、運用利回り3%で、毎月1万円の掛金を30年間払った場合、年金資産残高は約584万円。夫婦で30歳から確定拠出年金を始め、それぞれ1万円ずつ払ったとしても、約1000万円以上もの年金資産が作ることができます。

ただし、確定拠出年金を実施していると口座管理料も支払う必要があります。利用できる金額には上限もあります。

自分に合ったムリのない方法で、将来のための準備をはじめてみてはいかがでしょう。

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