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ふるさと納税で給与所得者も節税できるってホント? 仕組みと注意すべきこと

知らずに損することも?節税方法を学ぼう

近年、震災や台風などの天災が続いていて、何か支援をしたいと考えながらも、方法を模索している人も多いのではないでしょうか。ファイナンシャルプランナーである筆者もそのひとりで、最近、ふるさと納税で被災地支援をしています。

言葉自体はよく耳にするようになったものの、今一つ、中身がわからず二の足を踏んでいるという方に、ふるさと納税とはどういう仕組みなのか、節税のポイントもご紹介します。

ふるさと納税とは

ふるさと納税は新たに税を納めるのではなく、自分が応援したい都道府県、市区町村への寄付金のことをいいます。個人が2000円を超える寄付を行ったときに、住民税と所得税から一定の控除を受けることができる制度です。

本来は自分が住んでいる都道府県、市区町村に納めるべき税金を他の自治体に寄付し、その土地の特産品が送られてくるという、お得な仕組みです。

特産品は多種多様で、人気がある特産品は品切れになるほど。ふるさと納税ポータルサイトは、通信販売のサイトと見間違えるにぎやかさです。品物が届くには少々時間が掛かる場合がありますが、待つことも楽しみの一つです。

また、御礼の品をお断りすることもできます。先の熊本での地震の時に、筆者は益城町へ納税をしましたが御礼の品はお断りしました。慌しい最中、先方の自治体の担当の方から、御礼のお手紙を添えた手続き書類が届き、温かい気持ちになりました。

好きな町を支援できる

ふるさと納税は、どの都道府県、市区町村にも寄付することができます。東日本大震災のあと、東北へのふるさと納税の額が増えたようですが、特産品の良さという理由だけでなく、地域からの善意を感じられるのもうれしいものです。

たとえば、岩手県陸前高田市では、お米や野菜などの特産品を取り揃え、ふるさと納税専用の窓口を設け、迅速に手続き書類や特産品の発送の対応をしています。寄付をする方としても、うれしい対応です。

旅をしたことがある土地、被災地、ふるさと、親戚が住む町など、応援したい地域へふるさと納税してみるのもよいでしょう。また、税金の使い道を選ぶこともできます。目的にあった使い方をしてもらえるのは、モチベーションにもつながりますね。

どのくらい節税できるのか

ふるさと納税は、「納税」という言葉が使われていますが、正確には「寄付金」の扱いになります。ふるさと納税をした金額分が寄付金控除として所得金額から差し引かれるため、所得税と住民税の節税になるのです。ただし、自己負担額が最低で2000円となっており、これを超える金額が税金控除の対象になります。

控除されるのは所得税と住民税で、計算式は次のようになっています。

  1. 所得税からの控除=(ふるさと納税額-2000円)×「所得税の税率」
  2. 住民税からの控除(基本分)=(ふるさと納税額-2000円)×10%
  3. 住民税からの控除(特例分)=(ふるさと納税額-2000円)×(100%-10%(基本分)-所得税の税率)

所得税控除は、総所得額の40%が上限、住民税の控除(基本分)は30%が上限です。住民税からの控除(特例分)は、特例分が住民税所得割額の2割を超えていない場合、上記の計算式になります。

全額控除となる上限額に注意を

寄付金額に上限はありませんが、注意が必要なのは、所得や家族構成などによって寄付をした金額が全額控除とならない場合があるということです。つまり、控除の対象外となる金額を寄付しても、自己負担金が増えて節税にはならないわけです。

ふるさと納税で節税するには、自己負担金が最低額の2000円になるように寄付金額を調整する必要があります。たとえば、年収300万円の独身または共働きの場合ですと、2万8000円の寄付が上限目安です。節税のメリットを得たいという方は、事前に計算しておきしょう。

ふるさと納税, 節税, 特産品 (写真=Thinkstock/GettyImages)

手続き方法

ふるさと納税の方法は、「ふるさとチョイス」「さとふる」など、ふるさと納税のポータルサイトを利用することで手軽に利用できます。また、直接自治体のホームページなどでも受け付けています。

手順は以下のようになっています。

1. ふるさと納税をする都道府県や市区町村を決める

まず、どこに納税したいかを検討します。応援したい都道府県、市区町村でもよいですし、特産品で選ぶのもよいでしょう。

2. 寄付金額と特産品を決める

次に、寄付金額を決めましょう。特産品を受け取るか否か、何を希望するかも選択します。寄付金の支払い方法は、クレジットカード払い、振込み、現金書留、直接窓口などが選択できます。

3. 寄付金控除を申告

ふるさと納税をした分の寄付金控除を受けるには、確定申告を行う必要があります。このとき、ふるさと納税先の自治体から送られてくる「寄付金受領証明書」を提出しなければいけないため、捨てないように注意しましょう。

所得税はその年の分から、住民税は翌年度分から控除されます。

4. 給与所得者は「ワンストップ特例」で確定申告が不要

ワンストップ特例とは、本来なら確定申告をする必要のない給与所得者がふるさと納税をした場合、確定申告をしなくても寄付金の控除を受けられる制度です。1年間の寄付先が5自治体以下という制限はありますが、手続きの面倒さを簡素化した便利な仕組みです。

ワンストップ特例を利用したいときは、事前にふるさと納税先に申請書を提出する必要があります。

あとは、別便で届く特産品を楽しみに待ちます。

温かい気持ちになれる「ふるさと納税」に挑戦を

特産品をもらえたり節税対策にもなったり、お得感の印象が強いふるさと納税ですが、支援したい地域とつながるのは、温かい気持ちになるものです。12月末までの寄付が一区切りとなって来年度の住民税額に反映しますので、この時期に、ふるさと納税に挑戦してみてはいかがでしょうか。

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