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確定拠出年金の運用はどうする?プロじゃなくてもできるテクとは

確定拠出年金の運用について知りたい方、必見です!

ここ数年で、企業が積極的に取り入れている確定拠出年金。401Kとも呼ばれることが多いですが、皆さんはどのように管理していけば良いのか迷ったり不安になったりしたことはありませんか?また、最近では個人向けの確定拠出年金も注目されつつあります。制度や商品についてはまだよく分からないという方に確定拠出年金運用方法についてご紹介します。

確定拠出年金で選べる商品とは

確定拠出年金で扱われている運用商品は多岐にわたります。運用商品は大きく分けて「元本が保証されている商品」と「元本が保証されていない商品」の2種類があります。

元本が保証されている商品とは

元本が保証されている商品は、主に定期預金や積立保険に預けて運用する商品です。会社によって取り扱っている運用機関や商品に違いがありますが、基本的に元本割れを起こさない「貯蓄型」の商品です。安定的な運用をしていることからリターンが低いのが特徴ですが、確定拠出年金はとても大事な老後資金ですので、安心安全な運用をしていきたい方にはおすすめの商品です。

しかし、皆さんもご存知の通り、定期預金は満期まで保有すると利息がついて戻ってきます。もちろん、確定拠出年金であっても途中で解約して違う商品に乗り換えると元本割れを起こしてしまう可能性があるので注意が必要です。

元本が保証されていない商品とは

元本が保証されていない商品は「投資型」と言われる商品です。貯蓄型とは違い、リターンを狙って「株」や「投資信託」に資金を預けて運用する方法です。運用に興味があって、リターンを狙っていきたい方にはおすすめです。

皆さんもご存知の通り、株などは日々価格が変動しています。利益が大きくなることもあれば、逆に資金が目減りしてしまうリスクも持っています。預けてそのまま何年も放置してしまうと、気づいたときには元本が減っていたということもありますので、現在の運用成績をまめに確認する必要があります。

投資信託とは

投資信託とは、投資家から集めた資金をまとめて、運用の専門家が株式や債券といった金融商品に投資、運用する金融商品です。運用成果は投資額に応じて分配されます。

とにかく数が多いのが特徴で、プロの運用会社がすべて行ってくれるので、どこに投資したら良いのか分からないという方におすすめです。

株式に投資できる約束をしている株式投資信託、株式には投資しない約束をしている公社債投資信託、「国内」型、「海外」型、「内外」型、不動産投信(リート)など非常に幅広く、ある会社の株式に投資するといった投資方法に比べて、少ない資金で分散投資ができるのが魅力です。

株式、債券、不動産、国内、海外、といった投資信託に複数投資すればリスク軽減にもなりますし、1つの投資信託のなかで、異なる資産に投資している「バランス型」もあります。

確定拠出年金運用のポイント

確定拠出年金の商品は多岐にわたり、資料を見てもどこに投資すればよいか迷うもの。実際に投資を開始しても、初期設定のまま放置している方も少なくないと思います。しかし、商品は一つに絞る必要はありませんので「貯蓄型」「投資型」を上手く比率に運用する方法が賢いやり方です。

確定拠出年金のメリットを考えるとリスクを取った方がいい

実は確定拠出年金のメリットを考えるとリスクを取ったほうが良いと言われています。つまり、リスクを取る=大きく利益が出る可能性も高い。ということです。

また、通常の証券投資では利益部分に約20%(正確に言うと、20.315%。内訳は所得税+住民税+復興特別所得税)の税金が課税されますが、確定拠出年金の場合はそれが非課税になります。貯蓄型で安定した運用ももちろん大事ですが、確定拠出年金のメリットを最大限に活用するのであれば、投資型の商品を選ぶのも一つのやり方です。

投資信託は購入時に「販売手数料」、保持している間には「信託報酬(しんたくほうしゅう)」といった手数料ががかかりますが、証券会社によっては確定拠出年金の口座ではこうした手数料を割り引いている場合もあります。

そういった確定拠出年金のメリットを考えると、多少リスクがある投資でも損をしないことも多いといえるかもしれません。

確定拠出年金の運用商品を選ぶ3つのステップ

1. 商品の組み合わせを決めよう

まずは「貯蓄型商品」「投資型商品」へのそれぞれの投資比率を考えましょう。

月に運用へ回す金額のうち、どの程度リスクのある商品に回すかを考えます。貯蓄型の商品であれば、そこまで差がないので投資先はすぐに決まると思いますが、問題は「投資型」の商品選びです。

投資型の中でもリスクの段階が分かれます。最もリスクが低いのは債券と言われます。

特に、国債が一番世の経済状態に影響を受けにくいので、国債に多く投資していると割と安定的と言えるでしょう。しかし、新興国の国債となるとリスクが高いので注意が必要です。投資先の割合は必ず商品の運用報告書に記載がありますので、投資前には確認しましょう。

そして、最大の注意点は「1つの商品に集中投資しない!」ということ。投資信託の場合、ひとつの商品でさまざまなところへ投資をしていると言ったとしてもその商品自体の運用リスクがありますので、いくつかの投資信託を選んで分散投資するか、複数の資産に分散投資する「バランス型」の投資信託を選ぶことをおすすめします。

2.インデックス型とアクティブ型を確認しよう

投資信託の中でもインデックス型とアクティブ型という2つのタイプの商品があります。

インデックス型とは「日経平均株価」や「TOPIX」に連動した動きをする商品のことを言います。つまり、投資先はすでに決まっているものです。日経平均が上昇すれば、同じように投資信託の価格も上昇し、反対にさがれば一緒に価格も下がるという物です。

メリットとしては、日々の値動きが分かりやすく、手数料が安いという点。運用成績については、「長期的に見るとアクティブ型に比べてよい」と言われることもありますが、必ずしもそうとは限りません。

アクティブ型とはインデックス型を上回る運用を目指している商品です。プロの運用家が厳選した株などを組み合わせて積極的に運用します。そのため、手数料がインデックス型に比べて少し高めに設定されています。

上手く運用が出来ていれば期待以上のリターンを見込めます。敏腕運用家が作った投資信託を厳選する難しさはありますが、積極的に利益を得たい方にはおすすめです。

3. 手数料を確認しよう

先ほどもご紹介した通り、投資信託を買い付ける場合は手数料がかかります。この手数料は商品によって大きく異なり、1%台~3%台まで幅が広くありますが、基本的にアクティブ型の方が高く設定されていることが多いです。商品によってはノーロードという手数料0のものも存在します。

投資信託を解約する場合にも手数料がかかります。投資信託は、皆さんのお金を集めて運用をしているので、突然解約があると運用に支障が出てしまう可能性があります。商品の総資産額が減ることを極力避けるために、解約時に手数料を求めるのです。買い付け時の手数料とは違い1%以下の場合が多いです。

確定拠出年金は定年までの非常に長い期間の運用です。ずっと同じ商品で運用をし続けることはあまりないと思いますので、手数料も確認しておきましょう。

年代別ポートフォリオの作り方

確定拠出型年金運用2 (写真=Thinkstock/Getty Images)

20代~30代・独身者・利益を多く見込みたい方向け

独身の方であれば、ぜひ積極的な運用を行っていくとよいでしょう。

20代~30代・独身者・利益を多く見込みたい方向け (画像=DAILY ANDS編集部)

貯蓄型の比率を全体の2~3割程度に抑え、残りは投資型の投資信託に回します。投資信託の中でも、アクティブ型の商品を選び、株や不動産に多く投資しているものをピックアップしましょう。

例)日本株20%・外国株15%・外国国債(先進国)20%・不動産(日本外国)45%

日本株と外国国債は落ち着いた値動きをすることが多いので、積極運用の中でも多少のリスクを抑える役割を果たしています。商品の中には「バランス型」と言い、株・債券・不動産すべてを組み込んでいるものもあるので、そちらを選択しても良いかもしれません。

30代~40代・子育て世代・利益は多少欲しい方向け

子育て中となると貯蓄型の比率が少し多めの方が安心です。全体の4~5割は貯蓄型を選択します。そして、残りは投資型へ。こちらの商品の選び方も極力値動きが上下しすぎていないものを選びます。新興国系や不動産の比率を低くするか、もしくは選択しないというのもよいでしょう。

30代~40代・子育て世代・利益は多少欲しい方向け (画像=DAILY ANDS編集部)

例)日本株30%・外国株(先進国)15%・日本国債30%・外国国債(先進国)15%・不動産(日本)10%

上記の場合、国債を選んでリスクを抑えていますが、株の比率もそれなりに高く設定しているので、利益が出る可能性は十分にあります。

50代・定年退職目前・リスクは取りたくない方向け

大事な年金の運用なので、極力リスクは取りたくないという方もいらっしゃるかもしれませんが、すべてを貯蓄型にしてしまうのは少しもったいないですよね。貯蓄型へ7~8割を投資し、残りを投資信託へ投資してみてはどうでしょうか。

50代・定年退職目前・リスクは取りたくない方向け (画像=DAILY ANDS編集部)

例)日本国債60%・外国国債10%・日本株20%・外国株5%・不動産(日本)5%

日本国債は非常に安定しているので、比率を大きくします。しかし、そのかわりリターンはほとんどありません。その中で少しでも利益を生むために、外国(先進国)や不動産への投資を組み込みます。比率は非常に低いですが、リスクを抑える中にもちゃんと運用の要素が入っているので受け取るときの楽しみが増えるかもしれません。

確定拠出年金を運用する際の4つの注意点

1. 手元の資産も踏まえてポートフォリオを作成しよう

確定拠出年金に投資する金額だけを見るのではなく、ご自身が持っている資産全体も踏まえることがとても大切です。

例えばある国の不動産だけに投資、といった偏った運用をすると、予測が外れた場合、老後資金が大きく目減りしてしまう可能性もあります。

2. 少なくても1年に1度は商品の組み合わせを見直そう

投資型を選んでいる場合、運用成績が同のような状態になっているかこまめに確認することが大切。それを行ったうえで、1年に1度は今の商品のままで良いか確認しましょう。「外国株の運用成績が思ったより良くない」「あっちの商品の方が良さそう」など商品の良し悪しもわかってきます。ずっと放置していた結果、目減りしていたなんてことにならないように気を付けましょう。

3.金融機関口座の管理手数料が低いところを選ぼう

企業型の場合は、会社が提携している証券会社での運用ですが、個人型を始めたい方は自分で取引を行う金融機関を選びます。金融機関によって、管理手数料は違ってきます。ネット証券は結構低く設定している会社が多いです。手数料は必ず支払わなければならないお金ですので、始める前に確認しましょう。

4. 企業型の方はマッチング拠出を確認しよう

企業型の確定拠出型年金の場合、毎月会社が支払ってくれている金額に上乗せして自分のお給料から天引きして投資することが出来ます。給与天引きにすることでその金額も税制優遇が受けられます。しかも掛金が全額所得税控除になるので、こちらを活用しない手はありません。掛金の変更は1年に1度行えますので、早めに検討することをおすすめします。

まとめ

確定拠出型年金は投資することで利益が得られ、そこには税金がかからないだけでなく、拠出する掛け金に対してもも税金がかからないという、非常にメリットのある制度です。

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