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独身でも保険に入った方がいい?FPが伝授するメリット・デメリット

ファイナンシャルプランナーが保険タイプを検証

生命保険を検討する目的は、さまざまな不安を解消するためではないでしょうか。

その不安は人それぞれで、自分が死んだら、病気になったら、老後はどうしようなど、環境や年齢によって色々なものがあります。

不安を解消するために、自分が死んだ時のための死亡保険、病気になったときのための医療保険、老後のための個人年金保険などに加入して万が一に備えていくのではないでしょうか。

また独身者の場合は特に今後のライフスタイルが変わっていく可能性もありますし、ライフスタイルに合わせて保障内容が合うように保険を変えていくためにはまず保険のメリット・デメリットや注意点をきちんと理解しておきましょう。

独身のときに必要な保険3つの種類

それでは保険を大きく次に3つに分類し、独身者に必要かどうか見ていきましょう。

1)自分が死んだ時のための保険(死亡保障)

自分が死んだ時、養っている家族が困らないようにするのが目的の終身保険・定期保険・収入保障保険です。

今養っている家族がいないのであればあわてて入る必要はないかも知れませんが、若いうちに入った方が保険料が安いのではないかと言う疑問もあるのではないでしょうか。

実際に見てみると、例えば死亡保障1,000万円・60歳満期の終身保険に入った場合、20歳で加入した場合と30歳から加入した場合の総支払額の差は40万円~50万円程度しか無いためそこまで焦る必要はなさそうですね。

2)自分が不調の時のための保険(医療保障)

自分が病気・けが・高度障害になった時に保障してくれるのが医療保険・がん保険などです。

病気になったときはどのくらい掛かるのか心配になりがちなのですが、公的医療保険の制度に「高額療養費制度」というものがあります。 これは保険適用の医療費が高額になった場合に、自己負担の限度額を超える部分を払い戻してくれる制度です。

独身,保険 (画像=Pushish Images/shutterstock.com)

この高額療養費制度を利用すると、年収約370万〜770万円の給与所得者の場合、1カ月の自己負担上限額は8万〜9万円台と考えられます。また、所属する企業が加入する健康保険組合によっては独自の付加給付制度があり、1カ月の自己負担額が2万円程度で済むところもあります。(※同一人が同一月に同一保険医療機関を受診した場合)

ただし正確な自己負担額の上限は所得や年齢によって異なるため、詳しくは、お勤めの企業の健保、または厚生労働省のホームページを参照してください。

保険適用以外に食事代、差額ベッド代などがかかりますが、仮に1カ月入院したとしても、上記の年収幅の人ではたいていの場合10万円程度で済みます(もちろん、そうでない場合もありますが)。 障害が残ってしまったという場合には、障害年金という保障もあります。

また、会社独自の制度として給付金支給をしているところもあるので、医療保険の加入はこれらを調べてからでもよいでしょう。

3)自分が生きていくための保険(老後・貯蓄目的)

これは老後資金など貯蓄目的の個人年金保険、返戻率の高い終身保険などがあります。 独身者が保険に入るのは、貯蓄や老後目的がほとんどなのではないでしょうか。

貯蓄目当ての保険には色々な種類があるので、次で少し詳しく見てみることにしましょう。

独身でも保険に入るメリットは「貯蓄」

前述のとおり公的保障があることを考えると独身者はあえて生命保険に加入する必要もありませんが、貯蓄目的として考えてみるのは良さそうです。

・終身保険
返戻率の高い終身保険は、決められた年齢まで保険料を払い続けなければいけないというデメリットはありますが、満期を迎えた時に払い込んだ保険料よりも多い解約返戻金が戻ってきますので、老後の資金作りにはお勧めです。

返戻率の良いものでは、加入30歳、払済60歳、死亡保険金1,000万円の場合110%くらいあり、さらに低解約返戻金タイプ(中途解約した場合、返戻金が少ない)を選択するとさらに返戻率はよくなります。

一例では払済となる60歳ですぐに解約した場合120%、70歳まで継続してから解約した場合130%ほどになります。さらに生命保険料控除の対象になりますので、節税効果があります。

・個人年金
老後の資金作りをしたい人、貯金が苦手という人は個人年金保険を取り入れてみるといいでしょう。

年金,貯蓄 (画像=Andrey_Popov/shutterstock.com)

個人年金は、受け取り期間が決められている保障期間型、本人が死亡しても受け取れる確定型などいくつか種類があります。独身のうちは、将来自分が生きている間受け取れるタイプであれば十分だと思います。将来の老齢年金額に不安がある人には良いかも知れません。

個人年金保険は、受取が60歳以降である、受取期間が10年以上である、などいくつかの条件を満たしていれば、生命保険料控除の対象になります。

例えば、加入20歳、払済60歳、年金額60万円、受取期間10年の場合、利率は120%ほどになります。iDeCoの場合は、受取の際に手数料がかかりますが、個人年金保険にはそのような手数料はかかりません。

ちなみに、これらの保険は円建てのほかに外貨建ての保険があります。 円よりも高い利率で運用されるため、利率だけ見ると円建ての商品よりも良い気がしますが、為替のリスクがあります。

ずっと先の為替がどうなっているのかは予測がつきません。また、円に換算するときに手数料もかかります。長期の保険では、あまり視野に入れないほうが良いかも知れませんね。

独身者が保険に入るデメリットは?

保険は、いざというときの安心感が得られるという半面、保険料をずっと払い続けなければならない、中途解約をすると損、手持ちの現金が減るなどのデメリットがあります。

ライフスタイルに合わせて保険を変えていくと、中途解約で損が発生する可能性もあります。

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結婚したり子供が生まれたときに住宅ローンや教育費がかかるようになった、あるいは働けない状況になったなど、少しでも手元に現金を残したいときにも保険料を払い続けなければいけません。

その為保険に加入する際は、保険の種類が自分の解消したい不安と合っているかどうか、保険が最適かどうか、保険が必要かどうかを事前に調べてからの方が良いかも知れませんね。

独身者が貯蓄目的で保険に入る注意点2つ

それでは最後に、もしこれらを踏まえて独身者が貯蓄目的で保険に入る場合は以下2点に注意してください。

1)場合によっては税金がかかる

受取金と支払保険料の差額が50万円を超える場合は所得税、保険料の支払いが自分ではなく払込額が110万円を超えている場合は贈与税がかかります。 前者の場合はそれほど高額にならないと思いますが、保険料を全額親に支払ってもらっている場合などは注意が必要です。

2)小口契約にする

デメリットのところで述べましたが、中途解約した場合は、払い込んだ保険料よりも少なくしか戻ってきません。

独身の貯蓄目的ならiDeCoやつみたてNISAも

独身者の貯蓄目的なら保険商品とは少し違いますが、iDeCo(個人型確定拠出年金)や、つみたてNISAは税制が優遇されていて節税効果もあります。

(画像=okcm/shutterstock.com)

iDeCoは投資信託を中心に運用しますので元本割れする危険性がありますし60歳になるまで引きおろしができないというデメリットもありますが、利率に換算すると比較的お得な商品です。 またお金があると使ってしまって貯金がうまくできないという人には半強制的に積み立ててくれるメリットもあります。

つみたてNISAの場合は解約も自由ですから、お金を積み立てておける時は積み立てて、必要な時は解約して、というライフスタイルに合った使い方ができます。

貯蓄が目的であって、万が一の保障を気にしないというのであれば、これらも検討してみてはいかがでしょうか。

独身者は今保険に入るべきかをきちんと考えよう

上述のように、独身時代はこれからのライフスタイルに変化が多い時期です。結婚した時、子供ができた時、家を買った時、親の介護が必要になった時など、さまざまな場面でお金が必要になってきます。加入するとしても独身時に負担にならない程度の保険料で設定しておくべきでしょう。

万が一中途解約するときも、あらかじめ口数を分けて一部解約ができるようにしておきましょう。そうすれば、保障も続けることができ、中途解約の損も最小限に抑えることができます。

独身者が生命保険を検討する際は、自分に必要な保障は何かをよく考えて、将来に損をしないプランを考えるようにしましょう。

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