(写真=Thinkstock/Getty Images)

【連載】「マネー相談は人生相談。女性FPたちのホンネ日誌」

#08 夫婦の会話を避けていませんか?妊活を始める既婚アラサー女性へ助言

辻本ゆかのつぶやき【後編】

「共働き夫婦の家計を見直したい」と、ファイナンシャル・プランナー(FP)の辻本さんのもとへ相談に訪れたC香さん。話しを聞いているうちに「子どもがほしい」という新たな夢が見えてきました。夢をかなえるために、お金の専門家はこんなアドバイスをしたのでした。

【前編はこちらから】
#07 夫との関係はもはや空気…年収800万円共働き世帯の家計相談から見えたもの

まず、2パターンのライフプラン表を作成してみました

妊活したいと言いつつも煮え切らないC香さん。結婚から10年過ぎ、空気のようなになったご主人との関係に悩んでいるように見えました。

C香さん夫婦は共働きで、二人とも会社員。お互い仕事が忙しく、夕食もそれぞれ仕事仲間や取引先の方たちとすませてしまうので一緒には食べることはないそうです。休日もお互いの趣味や付き合いがあり、夫婦の時間はほとんどないとのこと。

FPは「コウノトリ」ではないので、具体的な妊活方法についてアドバイスをすることはできません。でも、理想のライフプランを叶えるためのサポートならば、まさに、得意分野です。

まず、今の生活を変えずにふたりの暮らしを続ける場合と、妊活して子どもができた場合とで、合計2パターンのライフプラン表を作成することにしました。

子育てにいくら費用がかかるのか、子どもが大学を卒業するときに夫婦は何歳になっているのかなどイメージすることで、ふたりの暮らしが今後どう変わっていくのかを「見える化」したのです。

共働き, 妊活 (写真=Thinkstock/GettyImages)

妊活をするC香さんへのアドバイス

C香さんが妊活を決めきれない理由のひとつに高額な治療費がありました。

かかる費用としては、どんな治療をするのかでかなりの差がでます。保険が使える治療もあれば、体外受精など全額自己負担で何十万円とかかる治療もあります。C香さんは正社員で働いているので支払えない金額ではないでしょうが、度重なると大きな出費になることを心配していました。

そこで、国やC香さんが住んでいる市町村からの助成金を利用することを視野に入れてライフプランを組むことにしました。加入している保険内容も見ておきたいところです。年齢が進むにつれて妊娠へのリスクが高くなるし、妊婦特有の病気や帝王切開など異常分娩のリスクに備える保険には、妊娠初期を過ぎると加入が難しくなるものが多いのです。

また会社によっては妊活を後押ししているところもあります。C香さんの会社では妊活のために休暇がとれるとのこと。仕事をしながらの妊活は体力的にキツイと聞くので、使える制度はできるだけ利用したいですね。

モヤモヤを取り除くには

2つのパターンを作成した結果見えてきたことは、ご主人との話し合いが不可欠ということでした。

妊活にはご主人の協力が必要だし、おふたりさま家計にありがちな「お金のことはお互い詮索しない」という暗黙のルールがあると、全体の支出がわかりません。それは家計管理ができない最大の理由となります。

おふたりさまは、ふたりだからこそ大事な話を避ける傾向があるようです。C香さんも向き合うことが怖くて、わざとふたりの時間をとらずにいることに気づいたようでした。

「主人と一度話してみます。ずっとモヤモヤしながら毎日を過ごしていたので、気持ちが楽になりそうだわ」

そんなご感想をいただきました。

自分の人生は自分で決めている

時々ですがFPに決断をすべて委ねたいという相談者が来られます。けれど、お話ししているうちに本当はどうしたいのか、何をしないといけないのかがご自身でわかってくるようです。

C香さんは前に進むことを選びましたが、見ないフリをする人もいます。どちらにしてもその人が決めた人生なんだな。そんな風に思いながら、今日も相談を受けています。

次回は、リピーター続出の人気FP稲村さん

次に紹介するFPは稲村優貴子さん。北海道札幌で地元に密着して女性向けに精力的に活動している方です。

稲村さんのモットーは「お客様お一人お一人に寄り添い、あなただけのライフプラン作りをサポートすること」。相談、講演、執筆と、幅広く活動していて、さまざまなチャネルから女性にお金の知識を啓蒙しています。優しい笑顔でお客様の心に寄り添って相談を受けることから、リピーター続出の人気ぶりです。そんな稲村さん、一体、どんな相談を紹介してくれるでしょうか。(辻本ゆかのつぶやき、おわり)

【これまでの相談事例はこちらから】
#01 「悩みは保険」はウソ?マネー相談の本当の問題
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#05 「夢のマイホーム」の落とし穴。夫の死亡保険金で住宅購入を希望するB美さん
B美さんは夫の死亡保険金を原資に、住宅購入を希望しています。本来ならば、なんとか購入を勧めるところですが、「購入しないことを強く勧めた」とFPさん。さて、その理由は?

#07 夫との関係はもはや空気…年収800万円共働き世帯の家計相談から見えたもの
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