Portrait of physicist Marie Curie(写真=Thinkstock/Getty Images)

ノーベル賞、女性受賞者はわずか17人。なぜ日本人女性は受賞できないのか?

ノーベル賞受賞の女性を一挙紹介!

今年もノーベル賞の発表が始まりました。ところで、女性の受賞者はこれまでにどれくらいいるのでしょうか?

女性の受賞者はわずか17人!

ノーベル財団のホームページを見てみると、1901年から2015年までに、ノーベル賞とノーベル経済学賞(正式にはアルフレッド・ノーベル記念経済学スウェーデン国立銀行賞)が寄贈されたのは573回で、受賞者総数は、個人が874名、団体が26となっています。

このうち、女性の受賞は、49回。キュリー夫人が、2度の受賞を果たしていますから、今までに、48人の女性がノーベル賞かノーベル経済学賞を受賞したということになります。

女性の受賞者の数を各賞毎の人数で見てみますと、ノーベル物理学賞には2人、ノーベル化学賞は4人、生理学・医学賞は12人、文学賞は14人、平和賞は16人、経済学賞は1人となります。

この中で、「特に自然科学部門のノーベル物理学賞、化学賞、生理学・医学賞の3部門における受賞は科学分野における世界最高の栄誉であると考えられてい」るそうです。(ウィキペディア)

48名の女性の受賞者のうち、この「最高の栄誉」にあたる、自然科学部門での受賞者の数は、わずか17人しかいません。

ノーベル賞, 女性受賞者, 日本人 (写真=Thinkstock/Getty Images)

ノーベル賞を受賞した女性の出身国は?

2015年に中国から初の女性ノーベル賞受賞者が出ましたが、これは、自然科学部門の受賞者の中では、アジア人女性初の快挙となりました。

17名の受賞者を国籍でみると、アメリカ8名、フランス3名、ノルウェー、オーストラリア、イスラエル、ドイツ、イタリア、イギリス、中国各1名となっています。(1名は2国籍でカウント)

圧倒的に欧米の先進国の出身者が多いということがわかります。

日本人の受賞者の数は?

100年以上にわたって、ノーベル賞全体で合計874名の受賞者がいるわけですが、日本生まれの受賞者は、24名います。なぜか全員、「男性」です。

分野別に見ますと、24名の男性受賞者のうち、大江健三郎さん、川端康成さんの文学賞、佐藤栄作さんの平和賞を除く21名全員が「最高の栄誉」にあたる、自然科学部門で受賞を果たしています。

21世紀以降の受賞者数はアメリカに次いで第2位の日本ですが、過去に女性のノーベル賞受賞者がどの分野においても一人も出ていないというのは、一体どうしてなのでしょうか。

日本人女性はなぜノーベル賞を受賞できないのか?

「ノーベル賞量産国日本で、なぜ女性受賞者が出ないのか」(小川眞里子三重大学名誉教授)によると、日本には「『女に学問はいらない』といった社会通念から、雇用均等法以前にあっては大学進学などしようものなら就職がないと言われ、結婚相手もないとされた。」時代が続いていました。

また、自然科学分野で日本人女性の研究者がそもそも割合的にとても少ない理由として、「科学研究のように30歳を超えて継続、持続が求められる分野については、結婚生活との両立困難が大きな足枷となっている」と書かれています。

つまり、日本人女性科学者が結婚を機に第一線から退いているというのが実情のようです。

結果として、「より高度な指導力を求められる大学院や、研究に高い比重を置くことができる研究所等などでは女性の進出が遅れている」と指摘しています。

女性受賞者17人を一挙紹介! 

ノーベル賞, 女性受賞者, 日本人 (写真=Thinkstock/GettyImages)

最後に、ノーベル財団が「世界を変えた女性」と呼ぶ48名の女性のうち、自然科学部門の受賞者17名を紹介します。

1. トゥ・ヨウヨウ (Youyou Tu) 中国生まれ。マラリアの治療薬に関する発見で、2015年に生理学・医学賞を受賞。

2.マイブリット・モーセル(May-Britt Moser)ノルウェー生まれ。脳における空間認知システムを構成する細胞の発見で、2014年に生理学・医学賞を受賞。

3.エリザベス・ブラックバーン (Elizabeth Blackburn) オーストラリア生まれ。オーストラリア・アメリカ国籍。テロメアとテロメラーゼ酵素が染色体を保護する機序の発見で、2009年に生理学・医学賞を受賞。

4.キャロル・グライダー (Carol Greider) アメリカ合衆国生まれ。テロメアとテロメラーゼ酵素が染色体を保護する機序の発見で、2009年に生理学・医学賞を受賞。

5.アダ・ヨナス (Ada Yonath) パレスチナ英国委任統治領(現在のイスラエル)生まれ。リボソームの構造と機能の研究で、2009年に科学賞を受賞

6.フランソワーズ・バレ=シヌシ (Françoise Barré-Sinoussi) フランス生まれ。ヒト免疫不全ウイルスの発見で、2008年に生理学・医学賞を受賞。

7.リンダ・バック (Linda Buck) アメリカ合衆国生まれ。におい受容体および臭覚システムの組織化の発見で、2004年に生理学・医学賞を受賞

8.クリスティアーネ・二ュスライン=フォルハルト  (Christiane Nüsslein-Volhard) ドイツ生まれ。初期胚発生における遺伝的制御に関する発見で、1995年に生理学・医学賞を受賞。

9.ガートルード・エリオン (Gertrude B. Elion) アメリカ合衆国生まれ。エイズの治療薬、ジドブジンの開発で、1988年に生理学・医学賞を受賞。

10.リタ・レビ=モンタルティーニ (Rita Levi-Montalcini) イタリア生まれ。神経成長因子・上皮細胞成長因子の発見で、1986年に生理学・医学賞を受賞

11.バーバラ・マクリントック (Barbara McClintock) アメリカ合衆国生まれ。トランスポゾンの発見で、1983年に生理学・医学賞を受賞

12.ロサリン・ヤロー (Rosalyn Yalow) アメリカ合衆国生まれ。ラジオイムノアッセイ法の開発で、1977年に生理学・医学賞を受賞。

13.ドロシー・ホジキン (Dorothy Crowfoot Hodgkin) エジプト生まれ。イギリス国籍。X線回折法による生体物質の分子構造の決定で、1964年に化学賞を受賞

14.マリア・ゲッパート・メイヤー (Maria Goeppert Mayer) ドイツ(現在のポーランド)生まれ。アメリカ国籍。原子核の殻構造に関する研究で、1963年物理学賞を受賞

15.ゲルティー・コリ (Gerty Cori) オーストラリア=ハンガリー生まれ(現在のチェコ共和国)。アメリカ国籍。グリコーゲンの触媒的分解経路の発見で、1947年に生理学・医学賞を受賞。

16.イレーヌ・ジョリオ=キュリー (Irène Joliot-Curie) フランス生まれ。人口放射性元素の発見で、1935年に化学賞を受賞。

17.マリ・キュリー (Marie Curie) ロシア帝国(現在のポーランド)生まれ。フランス国籍。放射能研究で、1903年に物理学賞、ラジウム・ポロニウムの発見で、1911年に化学賞を受賞。

(受賞理由については、世界ランキング統計局http://10rank.blog.fc2.com/blog-entry-155.html を参照)

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