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小林麻央さん闘病中…元乳がん患者のFPが語る、働く女性が知っておきたい4つのこと

乳がん発見には欠かせないマンモグラフィーと超音波。この違い、知ってますか?

フリーアナウンサーの小林麻央さんが乳がんに罹患(りかん)し、がん告知の経緯や転移の様子を含めた闘病生活をオフィシャルブログ「KOKORO.」 で毎日発信し、話題となっています。

国立がん研究センターの最新がん統計によると、日本人女性が生涯に乳がんにかかる確率は11人にひとり。また、2016年のがん罹患(りかん)数予測で見ても、他のがんと比べたときの罹患率(病気になる確率)が高く、2位の大腸がんを引き離し1位となっています。

今回は乳がん経験者の筆者が、乳がんについて働く女性に知っておいていただきたいことを5つにまとめ、紹介します。

①マンモグラフィーの欠点、超音波(エコー)検査との違い

乳がんの検査にはマンモグラフィーと超音波(エコー)検査の2種類がありますが、この違いをご存知でしょうか。

「マンモグラフィー」とは乳腺専用のX線検査のこと。左右の乳房を片方ずつ板状のプレートで挟み、圧迫して撮影します。会社の健康診断や自治体のがん検診では、マンモグラフィー検査をすることが多いかもしれません。

一方、超音波検査は、超音波を出す「プローブ(探触子)」を乳房の表面に当て、乳房内を画像で見ます。痛みがなく、さまざまな角度から見ることができます。

マンモグラフィーは、乳房をうすく引き伸ばすため、痛みを感じるかもしれませんが、少ない被爆量で乳房組織をくっきり映すことが可能になります。そのため、触っても分からないほど小さながんも見つけられるという長所があります。

一方、若い女性にはあまり向いていないというデメリットもあります。なぜなら、マンモグラフィーの画像では、がんと乳腺がともに白く映るためです。乳腺が発達している若い女性の場合、がんが見つからないこともあるのです。また、「デンスブレスト(高濃度乳腺)」という、乳房内に乳腺が多いタイプの女性も同様です。検査の際には自分がデンスブレストであるかを医師に確認し、乳腺密度が高いとされた方は超音波(エコー)検査も受けておくと安心でしょう。

マンモグラフィーで見つからなかった乳がんが、超音波検査で見つかることも少なくありませんので、自分に合った方法を選ぶとよいでしょう。どちらが自分に合うか分からない場合は検査を受ける病院に相談してもよいと思います。

②乳がんは自分で気付くことも多い

乳がんは、お風呂や着替えのときに、胸のしこりに気付いて発見されるケースも多いようです。

乳房にエクボのようなひきつれができたり、乳頭から血の混じった分泌液が出たりすることもあります。気になる症状がすべて乳がんとは限りませんが、楽観視せず、異常を見つけたらきちんと病院で診察を受けましょう。自分の体の変化には、いち早く気付けるように常に意識しておきたいものです。

③乳がんの治療は主に3つ

もしも乳がんだと分かったら、がんや体の状態などに合わせて治療方針を決める必要があります。ここでいう治療とは、主に「手術」「放射線」「薬物療法」の3種類です。

手術には、乳房を部分的に切除する「乳房温存手術」と、乳房全体を切除する「乳房切除術」の2通りがあります。放射線治療は、再発を防ぐために行われることが多い治療です。また、温存術で残された乳房にも放射線治療が強く推奨されています。薬物療法は、抗がん剤やホルモン剤などの薬を使う治療です。

④がん治療の多くは高額です

実は、がんの治療にも公的保険が適用されます。それなのに、なぜ治療費が高額になるといわれているのでしょう?

乳がん, マンモグラフィー, しこり, 乳房, がん, ピンクリボン (写真=Thinkstock/GettyImages)

理由のまず一つめは、高額な薬が多いこと。そして二つ目は、治療期間が長期にわたることが多いからです。1錠で数千円もする薬を1日3錠ずつ飲み続けなければならないとしたら、かなりの負担になるでしょう。薬の値段は時期が来れば下がるものもありますが、やはり経済的な備えはあったほうがよいですよね。

全日本病院協会調べ(平成28年1~3月)によれば、ごく初期の乳がん(ステージ0)では、入院費用は約15万円です。公的保険では、高額療養費制度といって、1ヶ月の医療費の自己負担金額の上限が決められていますので、実際には8~9万円の出費ですみます。早期発見でその後の治療が短期間であれば出費も少なく、仕事に復帰すれば収入も確保できるので経済的に安定しやすくなります。

しかしステージが進んでいたら、高額な抗がん剤や放射線治療が必要です。これも高額療養費の適用がありますが、数ヶ月にわたって毎月治療費がかかるのはかなり負担になるでしょう。貯蓄はもちろん必要ですが、医療保険やがん保険で備えると安心です。

乳がんは、良好な経過が期待できるがん

冒頭、国立がん研究センターの最新がん統計で、乳がんは罹患率が1位であることを紹介しました。一方で乳がんは他のがんに比べて死亡率は5位となっています。これは、つまり、乳がんは早期発見と適切な治療により、良好な経過が期待できるがんであると言えるでしょう。

まずは、早期発見が大切ですので、乳がん検診はお忘れなく。

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