
(写真=PIXTA)
#18 株価が上がる企業、どうやって見つけますか? 先輩女性投資家に聞いてみた
初心者の株式投資を、先輩女性投資家と振り返る!
「3カ月で1万円利益を出す」という目標を立て、スタートした株式投資。右も左もよく分からないまま、とにかく上がりそうな株を探して買う!というスタイルで売買を続けていたところ、先週(9月8日)になって1万2000円の利益を出すことができ、合計28万8642円を投じて目標を達成しました。(利回りは4.2%)
目標達成してうれしい!というよりも、あっけなかったというのが正直な筆者の感想です。一体どこがよくて、どこがよくなかったのかを振り返るために、DAILYANDSのライターで先輩女性投資家であるsayaさんにSkypeでお話を伺ってみました。
【sayaさんプロフィール】 大学の研究員をされている30代の女性。4年前に株式投資をスタートし、長期保有を前提に株式投資を続けている。 >>sayaさんが執筆した記事を読む
値上がりしそうな株を見分けるコツはある?
「そんな株のやり方じゃ全然ダメよ!」と叱られてしまったらどうしよう…と、不安を抱えつつSkypeにてコール。画面に映ったsayaさんは、優しそうな女性でひと安心です。
――はじめまして、Y子です!よろしくお願いします。
よろしくお願いします!
――今回、株を買う時はチャートや板情報などのほか、ネット上の情報サイトなども参考にしたのですが、買ったあとに株価が下がることもあって…。〝値上がりしそうな株〟を見分けるコツはありますか?
結論から言うと、個人投資家が値上がりしそうな株を見分けるのはかなり難しいと思います。プロの投資家もチャートや板情報で分析をしていますから、私も含め初心者にはハードルが高いのではと思います。ですから、「この株が値上がりしそう!」という予想が外れても、あまり落ち込まないことが大切だと思います。
また、参考程度ならよいとしても、ネット上の情報だけを信じて株を買うと、うまくいかないかもしれません。例えばネット上で誰かが「ここの株価が上がる」などと発言して株を買う人が増えれば、株価が上がりますよね。意図を持って発言する人もいる可能性があるので、私は判断材料にはしないようにしています。
――そ、そうかもしれません…。根拠がない情報だけを頼りに安易に株を買うのは、やめた方がよさそうですね。
フィーリングで株を買ったけど、それっていいの?
――逆に、買ってから値上がりした株も、細かく分析したというより「なんとなく上がりそう」と、フィーリングで買った部分も多かったです。今後もこういうスタンスで大丈夫なのでしょうか…。
個人投資家のスタンスとして、「なんとなく上がりそう」と思った株を買うことは、決して悪い方法ではないと思います。むしろ、「誰かがおすすめしていたから買う」だと、株価が下がった時に「だまされた」と感じてしまうかもしれないですよね。
私も新商品や売れているモノを見つけると「この商品を作っている企業の株、良さそう」と思うことがあります。実際に、企業が新商品を出せるということは、それだけの予算があるということですよね。
プロではない個人投資家ならではの強みを活かして、自分の五感やフィーリングを大切にすることもひとつの手段だと思います。
新しいサービスをどんどん出す有名企業の株なのに、値上がりしない理由は?
――今回は買った中でも意外だったのはヤフーの株でした。動きがありそうと思って買ったのに、買った後に株価が下がり続けたり、下がったまま動かないこともありました。「有名な会社でどんどん新しいサービスも出しているし、それほど株価は下がらないだろう」という思いがあったのですが……。
有名企業であっても競争の激しい業界は、その分株価の値動きにも激しさが出るのかもしれないですね。
企業の株を買う時は、「その企業は今、業界内でどの位置にいるのか」をチェックすることをおすすめします。ネット証券会社のサイトなどで順位なども見られるので、ひとつの企業の株を「よさそう」と思ってすぐに買うより、その企業の立ち位置などを見てから買うのもアリかもしれないですね。
――「この株が欲しい!」と買う前にひと呼吸置いて、比較・検討してみるのも大切なことなんですね。
急いで株を買うのではなく、ゆっくり見定めて購入するスタンスでも全然問題ないと思います。
株式投資にかける時間がない時の対策は?
――今回の連載中、株価チェックや銘柄探しにあまり時間を取れないこともありました。効率よく株式投資を行うコツはあるのでしょうか。
移動中などスキマ時間に株をやりたいのであれば、ネット証券会社のスマホアプリなどがいいかもしれないですね。情報収集を効率よくするという点では、個人投資家さんのブログやツイッターなどを活用するとよいかもしれません。
あとは、口座への資金移動をスムーズにできるようにしておくのも大切だと思います。私はSBI証券を使っていますが、株を買いたいタイミングでネット証券口座にお金が入っていなかったことが数回あったので、ウェブ上でお金をいつでも振り込めるように、住信SBIネット銀行の口座を開設しました。ここは、セブン銀行を使えば24時間いつでも手数料無料でお金を振り込むことができるので、気になったときにすぐ入金できます。
買いたい株が見つかった時にすぐ買えるようにしておくのはポイントですね。
ただ私は日中は仕事に集中したいので、株価チェックや売買はしないようにしています。
――筆者も株を始めたばかりの頃、ネット証券口座にお金を入れておらず買えなかった経験がありました…。株を買いやすい環境を整えることが大切なんですね!
注文方法の使い分けは必要?
――今回は株を注文する時、「指値」(指定した金額で株を買うこと)を使いました。そのほかに「成行」(買いたい値段を指定せず注文すること)「逆指値」(株を売る時などに「この値段になったら売る」という金額を指定して注文すること)があることも知りましたが、どういうときに使ったらよいでしょうか。
基本的には、私もほとんど「指値」注文です。
「成行」は「いくらでもいいからこの株を買いたい」という時に使う方法なのですが、思いの外高い値段で買う可能性があります。個人的には、そこまでしてすぐに買いたい!という株に出会ったこともあまりないので、利用していません。専業投資家やプロの投資家は、成行を活用している方もいるかもしれませんね。
逆指値は「この値段まで下がったら売る」ということができるので、株価が下がっても、余分な含み損(株価の下落によって生じる損失)を抱えなくてよいのがメリットかなと思います。
私は長期保有がメインのため株を売る機会は少ないですが、人によっては「含み損がいくらになったら売る」と決めて、逆指値を使う人もいます。
普通の女性はどのように株式投資をしているの?
sayaさんと一緒に今回の株式投資を振り返り、不安が解消されたのと同時に、今後株を続けていく上で気をつけた方がよい点がわかってきた筆者。そんな時、ふと疑問が。「sayaさんは、どうして株をやっているんんだろう?」
次回は、sayaさんの株式投資の方法や、投資に対する価値観などについて聞いてみます!(続く)