(写真=PIXTA)

【連載】「金融用語をBL風に解説してみた」

#05 仮想通貨って謎が多いからBLで例えてみた【後編】

ビットコインという言葉を初めて聞いた太郎。気になる徹との関係は?

最近よく聞く「ビットコイン」。これって「仮想通貨」ってものらしいんだけど、

何がなにやらわからないよね……。

ってことで、仮想通貨を理解するために、BLに例えてみました!

ちなみにBLとは、男性同士の恋愛を描いたもので、何を言ってるかわからねぇがありのままに起こったことを話すならば、この物語は、金融用語をBLで説明する超大スペクタクル一大ロマンスの最終回なんだぜ……。

【これまでのお話】
#04 仮想通貨って謎が多いからBLで例えてみた【前編】
#03 今更聞けない「マイナス金利」をBLで解説してみた
#02 英EU離脱がよく分からないからBLに例えてみた
#01 フィンテックが、何がすごいからわからないからBLで例えてみた

【雑な前回までのあらすじ】
大学生の金融太郎は就活の話題作りのために大学を休学して、バックパック旅行をしていたがアメリカのシリコンバレーで小学のときの同級生・布衣徹(フイテツ)と再会して、そのインターン先についてきて、ビットコインの説明を受けていたのであった……。ビットコインとは……いったい何なのか。そしてこの物語は、ついに最終回を迎えるのだった!!

☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆

ビットさん「ビットコインは電子マネーに似てるけど、一番のメリットは銀行を介さないところだ。普通だったら、例えば、僕が徹にお金を送金するなら、銀行口座から銀行口座にお金を送るだろ。ここで銀行が仲介するから手数料を払う必要がある。でもビットコインにはそれが無いんだ」

話しながらビットさんはすごい速度で、カタカタとキーボードを打ち続けます。

ビットさん「仲介業者が存在しないから、手数料は無料か超安い。これは小さなビジネスにとっては非常にお得だよね。取引代金が小さくても手数料を支払わなくていいんだからコストを減らすことができる」

カタカタターン!とビットさんはエンターキーを押しました。

ビットさん「国と国を越えた取引って、手続きがいろいろ面倒なんだ。でも、それがないからビットコインは便利なんだよ」

太郎「ふーん。それじゃ誰が管理してるんですか?」

太郎の質問にビットさんはニヤリと笑いました。

ビットさん「誰もいない」

太郎「えっ」

ビットさん「国家も企業も誰もビットコインを管理していない。取引データだけがネットに存在して、そのデータの検証を手が空いた人が手伝うんだ。その手伝った人は報酬としてビットコインをもらえる。ほら、テツ、金返したぞ」

「現金じゃなきゃイヤだって言ったでしょ……」

ビットコインでの送金を終えたビットさんを見て、徹は苦い顔をしました。

太郎「えぇ~よくわからないな。そんなうさん臭いお金、誰が使うんだ」

ビットさん「俺みたいのだよ。もしかしたら、ビットコインなんて10年後は存在してないかもしれないし。そしたら今俺が持ってるビットコインの価値はゼロになるね。でも反対に、10年後、もしかしたらビットコインの価値が爆上がりしてるかもしれない」

太郎「そんなの博打じゃないっすか」

ビットさん「人生は博打だろ?」

ビットさんはパチっとウィンクしました。

「人生はジェットコースターみたいなもんだろ」

そう言いながら徹はデスクに座りました。

「上がったり下がったり。それを楽しめなかったら、博打は楽しむべきじゃない」

太郎「……」

太郎は徹の言うことがなんとなく分かったような気がしました。

安全な道はジェットコースターのようなスリルはないけれど、確かに約束された道です。

人生に選択肢があるなら、どっちを選ぶべきでしょうか。

太郎は安全な道だと思いました。

太郎「徹は、ジェットコースターのほうが好きなのか?」

「ん?」

徹は困ったように笑いました。

「人生一回だけだからね。出来るだけ楽しそうなことをして稼ぎたいよ」

太郎「そっか」

俺とは大違いだなぁ、と太郎は思いました。小学生の頃は2人とも何も違わないような気がしてたのに、徹はもうだいぶ太郎より遠くに行ってしまったような気がして、太郎は少し寂しくなって徹の横顔を眺めました。

「なんだ?」

太郎「小学校の頃、ジェットコースターに乗ってゲロ吐いてた徹がこんなに大きくなって……」

「うるせえよ」

スパンと徹は太郎の頭を殴りました。

太郎「いてぇ!何するんだよ!」

そのまま言い合いをしている二人を見てビットさんはおやおやと思いました。

徹がこんな風にオフィスで楽しそうに話してるのを初めてだったからです。ビットさんは太郎の顔を見てニヤリと笑いました。

ビットさん「太郎くんだっけ?」

太郎「あっ、はい」

名前を呼ばれて、なぜか太郎は背筋を伸ばしました。

ビットさん「君、プログラミングできる?」

太郎「いや、全然できません!」

ビットさん「……じゃあ何ができるの?」

太郎「うーん、何も出来ないから、逆に言えばポテンシャルだけっすね!」

「バ、バカ……」

徹が頭を抱えてる横で、なぜかその日太郎はこの会社のインターンに採用されたのでした……。

おしまい☆

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