(写真=Thinkstock/Getty Images)

日本は本当に女性が生きにくい国なのか? アメリカと徹底比較!

仕事面、子育て面で見てみると…。

日本は女性が生きづらい国、という声をよく聞きませんか?本当にそうなのか、日本でのワーキングママ生活を経て現在アメリカ在住の主婦である筆者が、項目別に徹底分析してみましょう。

仕事面では?

就職しやすさ

これは日米引き分けでしょうか。

日本では、大卒一括就職で男女の差別なく門戸が開かれている点はフェアですが、転職市場の流動性が低く、正社員ルートから外れたブランクのある主婦等は再就職しにくいのが現実です。

米国は、転職・キャリアチェンジが容易で、年齢による足切りも日本ほど厳格ではなく、家族の状況で仕事を変えたり、フリーランスや起業へ転向する例も多いです。ただし、実力勝負の競争社会で解雇規制も緩いので、新卒者が就職しにくい、すぐにクビになるという厳しい面があります。

女性管理職の多さ

米国に軍配。

総務省の労働力調査によると、女性管理職比率は米国43%に対して日本は11%。日本は多くの女性が妊娠出産で退職することに加え、職能よりも社内での長期のキャリア構築が評価されるシステムも、女性管理職が増えない要因と思われます。

労働時間の長さ・働き方

圧倒的に米国に軍配。

一部長時間労働の業種もありますが、通常の業種では5-7時が帰社の通勤ラッシュです。仕事の結果は厳しく問われ、社内政治もありますが、会社に遅くまでいることは評価に関係なく、在宅ワークも進んでいます。

日本はサービス・製品すべてを過剰なほど完璧にするために皆が長時間労働する社会構造ですが、米国は、日曜や夜は営業しない、人件費をかけない(その分サービスは落ちる)等合理化されいます。

育児・子育ては??

日米2 (写真=Thinkstock/Getty Images)

子育てサポート

これは日本に軍配。

行政による保育園や学童などのサポートは、日本が圧倒的に安くクオリティも高いです。

米国は固定資産税を財源とする地区の財政状況によってサポートが異なり、公的保育園はほぼなく、民間保育園はフルに預けると月20-40万円かかります。

私の住む地区は公立幼稚園・小学生を対象に地区センターでの学童預かりが6時まで(有料)あります。安価なヘルパーを雇えるアジア諸国と異なり、ベビーシッターは1時間15-20ドルと安くありません。ワーママはシッターや親のヘルプを駆使してやりくりしています。

育休・産休の取りやすさ

これも日本に軍配。

米国は、出産前後12週を最大とする無給の休業制度があるだけで、休業中の収入が保証されない、珍しい国です。失業や収入減を恐れて、産後1か月程度で復帰する例も多いです。日本では産休は有給、育児休暇も給付金付き、さらには配偶者控除や3号年金など専業主婦優遇の制度まであるのは、夢のような国です。

男性の理解度

男性の理解度については米国に軍配です。

家を守るのは女性の仕事という概念は日本ほど強くなく、フレキシブルな勤務形態の男性は子供の学校の送り迎えや家事育児を担っています。女性がオフィス勤務の主な稼ぎ手で、男性が自宅でフリーランスで働く、という家庭も珍しくなく、働き方や役割分業は家庭ごとに様々です。

夫婦共に多忙な仕事だと、住み込み学生シッター(オペア)を活用したりもしています。時には、オペアと夫の不倫など、別の厄介な事件が起きることも。

こうしてみると、女性をめぐる環境は五分五分で日米どちらも楽ではありません。

なぜ日本は「女性が生きにくい」と言われるのか

それでも日本女性が生きにくい、と言われるのは、「こうあるべき」という特定の生き方への強迫観念ではないでしょうか。画一的なしつけ・教育・受験システムを勝ち残り、大企業に入り、女性ならいわゆる勝ち組男性と結婚をし、子供を産み、お金に困らない主婦生活で子供のお受験にまい進するのが、メインストリーム。一時帰国の日本で、同じようなファッションに身を包む小綺麗な女性たちを見て、私も息苦しかったのかな、と感じました。

米国は価値観や生き方が多様で、セカンドチャンスがあります。自己責任と競争が徹底していて、落伍者になるリスクも高く、社会にはいろいろな矛盾があるけれど、自分で選べる人生、それが女性を強くし、活躍できる土壌を作っているのです。

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