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「売り」タイミングに悩んだ時やりがちな行動・取るべき行動

「欲」との戦いを制する方法は?

「損切り」という言葉は、投資に興味がなくても耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。損切りとは、株取引などで損失がそれ以上膨らまないよう、保有する株を手放し、損を確定することで、投資においてその重要性はよく言われることです。

ではその逆で、利益(含み益)が自分のレベルからするとびっくりするほど増えたとき、あなたはどうするでしょうか。平気でいられますか?

著者の場合、初めて大きな含み益が生じたとき、バクバクという自分の心臓の高鳴りが、部屋中に響いているのではないかと思うほど興奮し、動揺してしまいました。動揺するのは大きな含み損を抱えたときだけではないのです。

冷静さを欠き、手や声が震えてしまうかもしれません。著者はそのとき、手の震えでキーボードが打てなくなり、完全にパニック状態に陥りました。

なぜこのようなことが起きるのでしょうか?そして、そのようなときに投資家がすべき行動とは? 今回はこちらを解説します。

初心者にありがち 「成行注文」で決済してしまう

初心者は、少しでも利益が出ていれば「利確(利益確定)」をしてしまいたくなる方が多いかと思います。この辺りは投資家の性格が出やすい部分です。

正直なところ、利益が乗っているうちに利確してしまうほうが、精神的には楽になれます。緊張から解放されますし、それ以上利益は増えないまでも、その利益を減らすこともないため安心した気持ちになるでしょう。

それで「成行注文」という金額を指定しない方法で利確後、脱力感でヘナヘナと全身の力が抜けてしまう……。そんな経験をしたことがある方もいるのではないでしょうか。

少し投資に慣れると「欲」が出る

もっと利益が乗るかもしれない。そう考えて、まだ利確せず待ってみようとする方もいるでしょう。少し投資に慣れている方の中には多いかもしれませんね。

例えば、

  • そのまま保持したことで利益をかなり大きくできた!という「素敵」な経験がある
  • もう少し持っていたら、はるかに利益が大きくなったのに……という「残念」な経験がある
  • 損切り後、あともう少し待っていれば利益になった。損切りを入れなければ、あるいはもっと損切りを深く設定しておけばよかったのに……!という「腹立たしい」経験がある

このような経験から、指値も逆指値も(あらかじめ金額を指定し、それを上回ったり下回ったりしたら売買注文をする仕組み)入れる決心がつかないパターンがあります。欲が決心を邪魔してしまうのです。

売り,タイミング (写真=Thinkstock/Getty Images)

しかし、大きな含み益のままであればいいのですが、ある日突然、笑えないほどの含み損に変身してがっかりしてしまう。そんな結果になることもやはりあるのです。このような投資の仕方では、投資を続けていくのは厳しくなるかもしれません。

まずは「逆指値」だけ入れてしまいましょう

ではどうしたらよいのでしょう? 利益はできるだけ伸ばしたいので、逆指値(ある金額を下回ったら売る注文)だけは入れ、損はできるだけ作らないようにする。このようなスマートな手段をとるのが理想的でしょう。

少し経験を積んでいる、あるいは慎重な性格である方は、機械的に特に感情を入れることなくこうするのではないでしょうか。

それまでにせっかく地道に重ねた利益を大きく失った経験があるからこそ、まずは逆指値を入れてしまおうという気持ちになるのです。「こつこつドカン!」が自分の投資スタイルなんて、「自虐ネタ」にしかなりませんよね。

利益確定も難しいのが投資の面白さ

損切りも難しいですが、利確も難しいというのが投資の面白さです。自分の性格の弱い部分があらわになります。さらに、同じ投資家の性格もよく見えてきます。

利確と損切の範囲を設定し、それを断固として守ることができれば、「売るタイミング」に悩む必要はないのです。

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