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保険を解約する前に知っておきたいこと

何も考えずに解約すると、かえって損しちゃうこともあるのだとか。

家計のやりくりにおいて支出のチェックは必須。なかでも固定費の見直しは毎月の定期的支払いの見直しになるので、家計を抜本的に「改革」することができます。固定費には通信費・光熱費・家賃や住宅ローンなどの住宅費・保険などがありますが、特に見直しが簡単でしかも効果が大きいのが保険です。

来店型ショップなどが増えて保険を見直すなかで、やむを得ず今まで加入してきた保険を解約することも多くなってきました。今回は、実際に保険を解約する前に知っておきたいポイントをお伝えしていきましょう。

生命保険の解約返戻金とは?

保険を解約する際に保険会社から払い戻されるお金のことを「解約返戻金」といいます。 今までかけてきた保険を解約するときに、払った保険料に対していくら戻ってくるのか気になるところです。しかし、保険にはこの解約返戻金がある商品とない商品があります。

生命保険の解約返戻金3つの種類

そもそも保険には大きく3種類があり、その種類によって解約返戻金が支払われるかどうかが決まっています。

①従来型
解約返戻金が支払われるタイプの保険です。養老保険、終身保険、学資保険、年金保険などの多くがこのタイプです。医療保険やガン保険でも解約金があるものもあります。

②低解約返戻金型
保険料を払い込んでいる期間の解約金を、従来型よりも低く抑えることで保険料を安くしているタイプの保険です。保険料払込みが終了すると解約金が払込み保険料総額より多くなるので、払込み期間を「貯金の積立期間」、払込み終了後のタイミングを「満期」や「お金を払い出せるタイミング」と置き換えて定期預金より増える貯金替わりに活用されている商品でもあります。この場合、保険料払込み期間中に解約すると返戻率が低く損をしてしまうので注意が必要です。

③無解約返戻金型
いわゆる掛け捨てのタイプの保険です。解約返戻金がないので保険料が①や②よりも安く抑えられています。定期保険や収入保障保険、ガン保険、医療保険にこのタイプが多いです。

保険は同じ保障内容でも解約返戻金の有無・細かな給付条件に違いがあるものです。「安いから」という理由で契約してしまうと保険の見直しの際に後悔することになってしまうかもしれません。いつまで払ったらいくら解約金があるタイプのか、ずっと保障料として保険料を掛け捨てするタイプなのか、また細かな保険金支払い条件などもしっかりチェックして契約しましょう。  

生命保険の解約返戻金の計算方法

では、保険の解約返戻金はどのように計算されているのでしょうか?基本的な計算は以下のようになっています。

「契約者価格-解約控除×払戻率=解約返戻金額」

契約者価格とは、将来支払う保険金などに充当するために積み立てられている準備金のうち、その保険の収支の残高のことをいいます。保険の収支とは、準備金からすでに支払われた保険金を差し引いた残高のことです。解約控除とは、保険契約をするにあたってかかった費用(審査・手続き事務手数料・保険証券発行費用など)のうち回収できていない経費を一定期間差し引くというものです。そこに契約してからの年数や保険商品ごとに設定している返戻率をかけて、実際に支払われる解約返戻金が決定します。

保険を解約する前に知っておきたいこと (写真=Thinkstock/Getty Images)

生命保険を解約したほうが良い場合

生命保険は万一のときのための保障。その保障のための負担が、現在の生活を脅かすようでは本末転倒です。保険料の支払いが家計を圧迫する場合は、保険を解約して生活資金を確保することが大切です。必要な保障を見極めて「保険のリストラ」をしていきましょう。

また、掛け捨てタイプより解約金がある商品を選んで加入すると保険料はどうしても高くついてしまいます。なかには掛け捨て保険にして同じ予算の金額を運用したほうがお得になるケースもあるので、その場合は解約したほうが良いと言えるでしょう。

生命保険を解約せずに、保険料支払いをストップする方法も

解約以外にも、以下のような方法で保険料を削減することもできます。

①減額
保障の内容を減らすとその割合分相当保険料を減らすことができます。例えば、死亡保障を1000万で保険料が8000円だった場合、保障を500万に減らすと保険料を4000円にできるのです。

②払い済み
解約金がある保険の場合、今後は保険料を支払わないが保障だけ残す「払い済み」にすることができます。解約金を一時払いの保険料として、その金額で買える保障を買うという手続きです。その際、特約などは解約となり、メインの契約は少ない保障額になりますが、以降の保険料は支払い不要となります。

③保険料自動振替貸付制度
解約金がある保険の場合、たまった解約金のなかから支払えない保険料を自動的に振りかえて貸し付けする制度もあります。貸し付けですので利息はかかりますが、一時的に支払いが困難な場合は活用する方法もあります。

生命保険の解約をおすすめしない場合

「従来型」保険で、昭和60年代から平成ひとケタ代の年に加入したものは解約をおすすめしません。特に平成5年頃までの個人年金保険は予定利率が高く、なかには受け取る金額か掛金の倍になるものもあります。金利がほとんどつかない今となっては「お宝」です。

また、健康状態に不安があったり持病があったりする場合は新たな保険に加入することが難しくなりますので、解約はおすすめできません。

生命保険を解約する方法

保険を解約するにはどのようにしたらよいのでしょうか?生命保険を解約するには以下の方法があります。

①担当者に連絡をする
②生命保険会社のカスタマーセンターに連絡する
③近くの生命保険会社に直接行く

ハードルが高いのは①ではないでしょうか?面識のある担当者さんに保険をやめることを伝えるには勇気が必要ですね。なかには保険に加入するときは飛んで来たのに、解約となるとなかなか来てくれないというケースもあるようです。③は受け付けてくれる部署とそうでない部署があるので無駄足になることもあります。スムーズに解約手続きをするには②がおすすめです。書類を送ってもらい、その書類に必要事項を記入し保険証券や本人確認書類とともに返送することで手続きが完了します。

終わりよければすべてよしと言いますが、保険もしかり。取り返しのつかないことにならないよう、保険の解約は慎重に行いましょう。

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