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【連載】「わたしがFPになった理由」

第8話 保険営業でも金融知識はゼロだった

夫の勤める会社の廃業などを乗り越えた廣木さんの体験談です。

「私にとってFPを仕事に選んで一番良かった事は、家族の人生の節目の時に冷静に判断アドバイスができたこと」。夫の勤める会社の廃業などを乗り越えたFPの廣木さんが、FPとして学んだこと、感じたことを紹介してくれます。ニュースが面白くなる、子どもの教育に役立つ…お金のコトにちょっと詳しくなるだけで、人生が明るくなりそうです。

収入を得ていた母のスナックが廃業

世界が21世紀を迎えた年、私がこれまで収入を得ていた母の経営するスナックが36年の幕を閉じました。バブル崩壊後、主人の収入も減少していき住宅ローンや私立に通う娘の今後の学費等を考えると、私は何かしなくてはと焦っていました。

そんな中、保険代理店に就職した友人から、保険の見直しの必要性を伝えてもらい保険を見直したところ、これまでの保険加入の仕方が自分の趣旨と違っていたことに気づき色々と疑問がうまれました。

お金の知識がないのは自分だけじゃなかった

「保険屋さんが勧めてきた保険に加入した際、知識があれば自分から保障内容を注文できたんだ!どうしてお金の事をなぜ学校や親が教えてくれなかったのだろう?もしかして知らないのは私だけ?」

そこで周りの人たちに聞いてみるとほとんどの人がお金の知識を持っていませんでした。日本はお金教育を積極的にはしない国だったのです。その出来事がきっかけで私はお金の勉強をしたい、人に保険の見直しを勧めたいと思い保険代理店に入社しました。

CFPを取るまでの道のり

「皆様の保険の見直しをしてあげたい」という使命感に燃え、営業活動をしていると「保険の営業なんて友達なくすよ」「どうせすぐ辞めちゃうんでしょう」など冷たい言葉がありました。

「私はお金の大切さを勉強することや保険の選びかたで大きく未来が変わるということを伝えたいのに!どうしたら私にぜひ保険を見直してほしいと言ってくれるのだろう」と思い悩んでいた時、ある新聞の紙面の読者がFP相談をするコーナーが目に入りました。

単純な私は資格をとれば誰かが相談に来てくれると思い、その紙面に載っていた方と同じ国際ライセンスのCFPの取得を目指しました。FPの勉強は、社会保障・ローン・リスク・金融・不動産・税制・相続と多岐にわたるため、お金の知識がゼロの私にとってはチンプンカンプンでしたが、何とか早朝の時間を活用した勉強でCFPまで取得することができました。

CFPを取得した後、知識を生かすため数多くの方の様々な相談に対して、自分で調べたり、先輩に聞いたりしながら、FP業務を経験していきました。

お金全般、リスクを多方面から見て計画できる

お金,FP,廃業,教育 (写真=Thinkstock/Getty Images)

CFPをとってからは、お金だけでなく物事を多方面からみられるようになり「得」と「損」を見極められるようになりました。FPの資格は、何かに特化している資格ではありません。しかしながら、知識が幅広い分、お金全般を過去、現在、未来と、リスクを踏まえて多方向から見られ計画を立てられるようになるのです。

普段は、お客様のために様々な知識の引き出しを使っていますが、私にとってFPを仕事に選んで一番良かった事は、家族の人生の節目の時に冷静に判断アドバイスができたことです。

主人の勤める会社が廃業…リスクに備えることができた

主人の勤める会社が廃業になり、廃業した会社の仕事を引き継ぐため自分で会社を20日間で興さなくてはならなくなったとき、私のお金の知識と人脈を生かせました。社会保障の準備やリスクに備える保険を万全に行えたことで、会社を危なげなくスタートさせ現在は5期目を迎えることが出来ています。

その当時、会社設立と同時に娘の大学進学もあり、娘の学費と会社設立資金を捻出するためローンの活用もしました。その時も動じることなく、どのようにローンを組んだほうが得なのかを素早く判断が出来ました。そう、お金の事を知ると不測の事態に動じることなく上手に損得を見極められるようになるのです。

ニュースが面白くなる

社会保障や税制改正、マイナンバー、株価、為替など日頃のニュースはお金やお金にまつわる制度の情報が満載です。昔はそんなニュースを見ても聞いても何を言っているのかもわからなかったのですが、お金の知識を持つとニュースの理解度がグンとアップし、ニュースが面白くなります。そしてその情報を取り入れると自分の未来予測や必要な準備がわかりライフプランが立てやすくなります。あの時知っておけばという後悔の数も減るのです。

昔に比べて物が豊富で、買う方法も選択肢の多い時代です。そして支払い方法も、現金、クレジットカード、デビットカード、電子マネーなど多岐にわたっています。つまり、お金の知識が以前より必要とされているのです。そしてそれは子供たちにとっても必要不可欠な知識です。

子供の教育に役立つ

大学生になりたての娘が買い物先で、便利でポイントもついてお得と勧められクレジットカードを作ろうとしていましたが、未成年のため親の承諾が必要でした。私は「借金カード作るんだね!」と言いながら便利でお得な反面、借金の一種であることを説明しました。

それから娘はことあることに、私に確認しながらお金にまつわることは注意深く見るようになり、お金に関してコスト感覚やリスク管理能力を身に着けていきました。もしかすると今では私以上にお金に関してしっかりしているかもしれません。そしてFP3級の資格も独学で合格したようです。

お金の知識を学ぶことは、最優先ではないかもしれませんがとても大切なことです。私はこれからも皆さまにお金に賢くなってもらうために、FPとして日々活動を続けてまいります。

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