(写真=Thinkstock/Getty Images)

知っておきたい! 不動産投資の代表的なリスク

不動産投資のリスクってどんなものがあるの?

数ある投資の中でもリスクが中と言われている不動産投資。

「会社員でもオーナーになれる」「老後の資金のために不動産投資を始めよう」など、そんな魅力的な情報が目に入ることもあるでしょう。そこで、不動産投資を始める前に知っておきたいリスクについて紹介します。

事前にリスクを知っておくことで不動産投資においてのリスクヘッジにもつながるでしょう。

不動産投資のリスクにはどんなものがある?

毎月安定した家賃収入が入り、長期的に見ても安定感があるのが不動産投資。 株やFXなどと比べて、リスクは高くありませんが、多くはローンを組んで始めるため、当然借金をするというリスクはあります。

不動産投資にはその他にもいろいろなリスクがあります。物件購入時、物件の所有時、売却時、それぞれのシーンで起こりうるリスクを紹介します。

まず、物件購入時には諸費用、不動産の欠陥・瑕疵物件購入リスクがあります。

そして、所有時には空室リスク、物件下落リスク、家賃下落リスク、地震・火災リスク、管理会社の倒産リスクがあります。

また、売却時にも物件価格下落リスクがあります。このように例をあげるとリスクの種類は多いです。以下ではそれぞれのリスクについて詳しく紹介します。

①不動産投資で一番のリスクは借金

投資する物件をもちろん全て現金にて購入される人もいますが、多くの人が金融機関からの融資を受けてローンを組んで購入します。

2000万円、3000万円というローン、これはすべて借金なのです。

実際には、家賃収入と相殺しながら返済していくため、例えば毎月のローンの返済額が8万円、家賃収入が7万円だとした場合、毎月1万円を支払っているだけという感覚になります。

そして、例えば家賃収入がなくなったり、金利が上がって毎月のローンの返済額が上がったりすると、自らの支払い額増えるため、ようやく借金をしている感覚になるのです。

当然、毎月の支払いが滞ってしまうということは、借金が返せないということ。支払いの延滞が続くと最悪の場合、自己破産、債務整理などという可能性もあります。

これらの手続きをしてしまうと、金融機関からの信用がなくなってしまい、新たにローンが組めないため、マイホームを持てなくなってしまったり、クレジットカードが作れなくなったりと生活に支障をきたすことがあります。

不動産投資を始める際には、「ローンを組んでも家賃収入が入ってくるから安心」と簡単に考えるのではなく、あくまでも借金というリスクを抱えることになることをしっかり考えましょう。

当然、借金額が少なければ少ないほど借金のリスクは少なくなります。繰り上げ返済をしながら少しずつ減らしていくのがおすすめです。

②不動産購入時のリスク

不動産購入時のリスクとしては、諸費用と呼ばれる物件価格以外にもかかる費用があります。

費用には不動産取得税などの国に納める税金や登記するための費用など、銀行に支払う手数料などがあります。これらは基本的に現金で支払わなくてはいけません。

国に納める税金は、売買契約書に貼る印紙代、登記費用、固定資産税、不動産取得税です。購入物件価格によって、金額は変動しますが、物件価格の8?10%くらいで想定して準備しておくと安心です。

不動産の登記にも費用がかかります。登記は自分でも出来ますが、手間を省くため一般的には司法書士にお任せすることが多いようです。

また、ローンを組む場合の銀行に支払う手数料は、金銭消費貸借契約書に貼る印紙代、事務手数料、ローンの保証料などあります。この時に同時に火災保険料と地震保険(任意)に加入することもあります。

さらに中古物件を購入する場合、不動産仲介会社に支払う不動産仲介手数料もかかります。

不動産投資を検討する際には、ある程度まとまったお金を準備しておいた方が安心です。また、物件の利回りを計算する際には、物件価格以外の費用も組み込んでおくと良いでしょう。

家賃収入, 不動産投資 (写真=Thinkstock/GettyImages)

③不動産の欠陥・瑕疵物件購入リスク

購入時のリスクには不動産の欠陥・瑕疵物件購入リスクもあります。

まずは、物理的瑕疵。どちらかというと中古の物件に見られます。耐震診断や住宅性能評価、建物の傾きや腐食などの建物自体の瑕疵、給排水施設の故障、漏水などがあげられます。契約書に付属している「物件状況確認書」を確認しておきましょう。

2つ目は、環境瑕疵物件。事故物件と呼ばれる心理的瑕疵物件やまわりの騒音、振動、悪臭などのことです。

これらの瑕疵物件を購入してしまうと、長期に渡って空室が続いて家賃収入が十分に得られないことも。購入前に出来るだけ現地で確認するなどしてリスクを軽減しましょう。

④不動産の空室リスク

いくら利回りが良い物件だからと言っても、長期間空室が続くと「家賃収入」という魅力も発揮されません。

空室が続く主な原因の1つに立地があげられます。 例えば、新築でスタイリッシュなおしゃれな物件であったとしても、駅から20分と離れた場所では入居者が見込めません。(大学の近くなど需要がある場所は別)

これらは空室になりにくい物件の条件を知っておくことで、解消することができます。利便性が良いことはもちろん、賃貸の需要があること、物件自体に魅力があること、きちんと管理されている物件であることです。

しっかりした管理会社は入居率や管理戸数などHPでも公開しています。自分で調べることができるものは調べておきましょう。

⑤不動産物件価格下落リスク

売却の際リスクとなるのが物件下落です。

時期にもよりますが、ローンの残債よりも安い価格で売却となった場合、手元にはローンだけが残ることになります。これは新築から1年の築浅物件であっても中古物件扱いとなるからです。

そのため当然、物件価格は下がります。築年数の経過と共に物件価格は下落します。ただ、必ずしも全ての物件が右肩下がりに価格が下がっていくというわけではありません。

逆に、その地域の大規模な再開発の予定などがあれば、場所によっては値上がりする可能性もあります。

例えば、JRの山手線の田町?品川間に新駅ができるという情報からも新駅周辺の物件価格が上昇したという事例もあります。

購入前に再開発の予定などしっかり確認しておきましょう。また、利便性が高く、需要の高い物件選びをすれば物件価格の下落も滑らかに抑えることもできます。

⑥不動産の家賃下落リスク

いくら新築物件であっても、時間が経つと中古物件となってしまいます。

建物自体も劣化してしまうのです。これは家賃が下がってしまう主な原因、建物の経年劣化です。物件価格下落リスクと条件は似ています。一般的には平均、1年で1%ずつ家賃が下落していくと言われています。入ってくる家賃収入が減ってしまうと、月々の支払い額も増えることになるためリスクです。

また、物件の立地、利便性も家賃に大きく影響します。 駅から10分以上、主要なターミナル駅に行くのに不便、病院、スーパーなどが近くにないなど生活しにくい環境も家賃下落につながります。

逆に立地が良い物件であれば、築30年、40年であっても家賃が下落しにくいと言えるでしょう。不動産物価価格と同じく家賃も物件の選び方次第でリスクを最小限に押えることができます。

⑦地震・火災リスク

家賃収入, 不動産投資 (写真=Thinkstock/GettyImages)

地震大国の日本、さらに更なる天災リスクなども考えられます。

建物の耐震性は優れているとは言え、建物の一部が破損しただけでも、安全性から全体的に使用できなくなることも想定されます。地震は天災であるため、完全に防ぐことは難しいでしょう。

そこで地震リスクへの対策としては、3つあげられます。

1つ目に地震に強い物件を選ぶことです。1981年6月以降の「新耐震基準」の適用されている物件は、比較的地震に強い建物と言われています。また気になるのであれば地盤の強さ、揺れに強い地域を調べて選ぶのも良いでしょう。

2つ目は地震保険に入ることです。任意の保険ですが、東日本大震災以降加入者が増えています。火災保険では補償されない地震・津波・噴火など自然災害による損害を補償してくれる保険です。

そして3つ目はエリアを分散させること。例えば同じエリアに3つのワンルームを購入するのではなく、すべて別々のエリアに購入した方がリスク分散されると言えるでしょう。

もう1つは火災によるリスク。 例えば、投資物件が木造の場合、1部屋だけでなく全焼する可能性もあります。火災の被害を最小限に抑えるためには火災に強い鉄筋コンクリート造の建物がおすすめです。

火災保険に加入することはもちろん、火災リスクを抑える立地選びもポイントとなります。木造密集エリアは避け、緊急車両が入れる道路幅がある場所を選びましょう。直接物件まわりの様子を確認したり、各自治体で発表している「火事危険度ランクマップ」などを確認してみたりすると良いでしょう。

また、消防設備点検を定期的にきちんと行っている管理会社であることも火災のリスクヘッジにつながります。

⑧賃貸管理会社の倒産リスク

家賃収入, 不動産投資 (写真=Thinkstock/GettyImages)

不動産投資を始める際、多くの人が賃貸管理会社にお世話になります。この賃貸管理会社の倒産もリスクの一つ。管理会社が倒産すると敷金・家賃が回収できなくなってしまいます。

例えば、毎月決まった日に振り込まれていた家賃がたびたび遅れることがあれば、管理会社が倒産するサインです。この時点で管理会社の変更を考え出してもよいかもしれません。ただ、管理会社を解約する場合に事前告知期間が定められていることもあるので内容を確認しておきましょう。

倒産のリスクヘッジとして、信頼できる管理会社選びのポイントを紹介しましょう。

まずはHPなどで資本金、創業年数、従業員数など確認。そしてその次に実績を確認します。管理戸数は多いほど経営は安定しています。 また、空室率も低いほど営業力のある会社だと判断することがあります。長く持ち続ける不動産投資において、信頼できる賃貸管理会社選びも重要なポイントとなります。

不動産投資を始める前に想定できるリスクを知っておくことが、リスクヘッジにもつながります。

この記事をシェアする

個性的な連載で「投資」を身近に