(写真=Thinkstock/Getty Images)

女性管理職が多いのはやっぱりあの業界だった!

まだまだ女性管理職の割合が少ない日本。そのなかでも、女性管理職が活躍している業界があるんです。

まだまだ少ない女性管理職。大手企業でも1割程度

今年4月に「女性活躍推進法」が施行されました。同法が施行されたことで、従業員301人以上の企業の事業主は、女性管理職の目標数値などを定め、労働局に提出・データの公表をしなければならないことになりました。

女性活躍推進法が施行される前から、政府では「2020年までに女性の管理職比率を30%に引き上げる」という目標が掲げられていましたが、現時点で日本の女性管理職の割合は、大手企業でも全体の約1割程度なのだとか。

まだまだ少ない女性管理職ですが、現状で女性管理職が多いのはどのような業界なのでしょうか。

女性管理職が多いのは保険、小売業、金融、外資系企業

管理職2 (写真=Thinkstock/Getty Images) クチコミ情報サイト「カイシャの評判」が今年4月に発表した「女性の管理職が多い会社」ランキングでは、クレディセゾンや大和証券などの金融系、住友生命保険や日本生命保険などの保険会社、イケアやスターバックスコーヒーなどの外資系の小売・飲食業などが上位にランクインしました。

保険会社では昔から女性社員の比率が高いため、女性管理職の割合も高い傾向にあります。子育てや介護などのライフイベントと両立させやすいような制度を充実させている企業が多いようです。

2015年度版のCSR企業総覧(東洋経済新報社)の「女性が働きやすい会社ランキング」で1位にランクインし、従業員の約半数を女性が占める三越伊勢丹ホールディングスでは、女性の管理職の割合が全体で2割以上という結果に。同じく百貨店の高島屋も、女性が活躍する企業として知られ、女性管理職の割合は全体の4割以上となっています。

直近では、県の職員に女性管理職が増加傾向にあります。今年春に発表された県職員人事では、福井で初めて1割を超え、埼玉や愛知で過去最高の数値を記録するなどの結果が出ています。

建設業や倉庫・運輸業は女性管理職の割合が特に低い

管理職3 (写真=Thinkstock/Getty Images)

逆に、建設業は女性の管理職比率が低いことで知られています。筆者は以前、女性の管理職を増やすための活動を積極的に行う建設業の経営者の方にお話を聞く機会がありました。しかし「同業者で同じような取り組みをしている会社はほとんどない。僕が平社員だった10年前から、状況は変わっていないのではないか」と話していました。

建設業のほか、倉庫・運輸業など男性社員の数が圧倒的に多く、いわゆる「男社会」が長年続いている業界は女性管理職の割合が特に低い傾向にあります。これらの業界が今後どのように変化していくかは注目すべき点です。

中小企業の女性管理職を増やすことも課題

今回、「女性活躍推進法」によって労働局への女性管理職目標設定等のデータの作成・提出・公表は従業員301人以上の企業のみに義務づけられており、その規模以下の企業は「努力義務」にとどまっています。

社員数自体も少ない中小企業の場合、古参の男性社員が長く管理職にとどまっていて、実力のある女性部下がなかなか昇進できないというケースもあります。部署ごとに分業していて、外部に一部の業務などを依頼している大企業に比べると、中小企業は1人あたりの担当業務が多くなりがちです。そのため、激務に耐えきれず昇進する前に離職してしまい、女性管理職の割合を増やすどころか、そもそも女性社員が定着しにくいという企業も少なくありません。

女性活躍推進法の施行をきっかけに、大手企業だけではなく、女性管理職の割合が極めて低い業界や中小企業も、女性管理職を増やしていくためにはどうすればよいか考えることが求められるでしょう。

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