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30代女性のライフスタイルに合った生命保険の選び方って?

見直しも若いうちにやっておいた方がいいんです。

生命保険の選び方の基本

20代で自分の意志で生命保険に契約している人は、まだまだ少数派。

若いうちに加入している人は、入社して会社に来る保険販売員に勧められ契約した、または親から就職したのだから生命保険に加入しなさいと、親が加入している保険会社を勧められた、といった理由からが多いようです。やはり若くて健康な時には、生命保険は考えにくいのかもしれません。

それが30代になってくると、状況は一変。

友人や同僚が健康診断で再検査となった、自分自身も体調の変化が出た、女性疾病が怖い、など不安が増えてきますし、結婚や出産などライフプランの変化も多く、生命保険の加入や見直しを検討し始めたりする人が増えてきます。

ところが、生命保険会社は41社(2018年1月12日時点)もあり、さらに保険商品は多数販売されており、選択に迷う女性の相談がよく寄せられます。

ここではこういった女性のために生命保険の選び方から、加入を検討するタイミングに合った生命保険の選び方について解説してきます。

3つの基本形を理解する 

生命保険、医療保険、ライフスタイル (写真=Thinkstock/Getty Images)

生命保険は3つの基本形がベースとなり、それらの組み合わせによって成り立っています。この基本形を理解すれば、保険の期間や特徴などがわかるようになります。3つの基本形とは「定期保険」「養老保険」「終身保険」です。

まず一つ目は「定期保険」。

期間が定まっている保険で、掛け捨ての保険となります。「掛け捨て」は勿体ないという人もいますが、「定期保険」は安い保険料で高い保障を買う事ができます。子供が小さい家庭や、保障の対象となる被保険者が死亡した場合、残された家族に高い生活保障を残したいなら「定期保険」がオススメです。

続いて「養老保険」です。

「定期保険」と形は似ていますが、「養老保険」は掛け捨てでなく、満期時に保障金額と同額の満期金がもらえる貯蓄型保険です。そのため、「定期保険」と保障期間は同じ保障額でも、保険料は高くなります。

3つ目は「終身保険」です。

文字通り、身が終わるまで一生涯、保障は亡くなるまで続く保険となります。こちらも貯蓄型になり、保険料の払い込みが完了し、ある期間を過ぎるとそれまでに支払った保険料の総額より解約返戻金は超えます。

選び方のポイント

生命保険を選ぶには、まず生命保険の加入の目的を明確にすることが大切です。「何のために?」「誰のために?」「いつまで?」「いくら?」を明確にすることで、保険種類、保障期間、保障金額がみえてきます。

例えば、独身のA子さんは自分が亡くなった場合に、母親に葬式代などの負担をかけない様に、死後の整理資金として300万円を準備したいと考えました。先述の目的にあてはめて考えています。

  • 「何のために?」⇒自分が亡くなった場合の死後の整理資金を準備したい
  • 「誰のために?」⇒母親
  • 「いつまで?」⇒亡くなるタイミングは予想できない
  • 「いくら?」⇒300万円

この様に生命保険の加入の目的が整理できます。これをもとにA子さんは死亡保険金の受取人を母親にし、死亡保険金300万円の終身保険への検討を始めました。

A子さんは自宅の近くにある保険ショップに出向き、300万円の終身保険のプランを何社か提案してもらい、保険料が一番安い商品に決めることができました。

目的に合った生命保険を選ぶ

生命保険、医療保険、ライフスタイル (写真=Thinkstock/Getty Images)

加入の目的が明確になったら、次に目的に合った生命保険を選びます。

生命保険は定期保険、養老保険、終身保険のほかにも、医療保険、三大疾病保障保険、がん保険、介護保険、学資保険、個人年金、変額保険など様々な種類があります。

さらに特約も多くの種類があります。特約も自分で選ぶのは難しいですが、目的を明確にしてから、目的をしっかり保険に相談する人(FPなど)で伝えることで、何千とある商品や特約の中から、目的に応じた商品を提案してくれるはずです。

例えば、急な入院・手術に備えたいという目的であれば、医療保険を検討します。生命保険は何となく加入していれば安心ということではなく、目的に合った生命保険に加入することが大切です。

保険の内容を分かってないと損をする?!

保険の相談に行っても難しくてよくわからないという話も聞きます。

そこで、話を聞いてみると、「結婚したし何となく生命保険に加入した方が良いかなと思い、保険の相談に行ってみたけれど、提案された商品が良いのか悪いかよくわりませんでした」というです。

よくわからなかったのは、自分自身がどんな保険を必要としているかを分かっていなかったからです。良い保険、悪い保険というのはなく、自分にあっているかどうかが大事なポイントです。

例えば、子供が独立するまであと10年間は保障が必要な家庭に、生命保険会社から来年は更新の時期とのお知らせがきました。

その方が、慌てて保険証券を持って近くの保険ショップに相談に行ってみたところ、加入している生命保険は10年ごとの更新タイプであり、来年がその10年の更新だということがわかりました。更新後の保険料は約2倍。この方はそれを理解していなかったのです。

死亡保険金の金額はニーズにあっていましたが、保険料が上がってしまうことは予想外、家計を圧迫してしまうので保険見直しを検討することに。

しかし残念なことに、更新の時点で持病の治療・通院をしているため、新しく他の生命保険に加入をすることが難しく、そのまま継続するしかありませんでした。子供の年齢が上がるにつれ、家計の支出も増える時期に保険料が上がればどの家庭も家計が圧迫して厳しいものです。

保険の見直しも若いうちにやった方がいい

このように、加入する時に保障の内容だけでなく、保険料が更新ごとに上がるなど、しっかり理解して加入しておけばよかったと後悔するケースも多々見られます。

生命保険は同じ保障内容、保障期間でも契約年齢ごとに保険料が定められ、若ければ若いほど死亡する確率が低いため、保険料は安く設定されています。見直しも含め、保険契約は早い方がいいですね。

年齢のほかに契約にあたり、問題となるのが告知書です。生命保険に加入する時には告知書を提出する必要があり、過去5年以内の健康状況を細かく告知しなければいけません。

健康であれば生命保険の見直しもできますが、病気・通院歴があれば生命保険に加入できない場合もあるので、年齢を重ねてから生命保険を見直したいと思っても、難しいことがあります。最初に契約する段階で、よく調べ、検討しておきたいですね。

掛け捨てと貯蓄型、損をしない選び方

前述しましたが、「定期保険」は掛け捨ての保険です。貯蓄型に比べると少ない保険料で高い保障を買えることができるのが一番のメリット。残された家族に大きな保障を残すことができます。

反面、貯蓄型の生命保険のうち「終身保険」では、一定期間が過ぎれば支払った保険料より解約返戻金が上回るので、解約せずそのままおいておけば解約返戻金が増えていきます。

お金を貯めるだけが目的であれば、生命保険でお金を貯めなくても他の資産運用でもよいですが、お金を貯めつつ保障を持てるのは「貯蓄型」保険のメリットです。

仮に、銀行預金に毎年12万円を10年間積み立てるとしましょう。

順調にいけば10年後には120万円になっています。しかし、貯蓄をしている人が2年目の途中で万が一亡くなってしまった場合、貯蓄は1年目の12万円しか貯蓄として家族に残すことができません。

「終身保険」で毎年12万円分の保険料を支払うことにした場合、契約が成立していれば次の日に亡くなった場合、保険金がおりるので貯蓄の12万円よりもっと大きな金額を家族残すことができます。

続いて、ある生命保険会社の商品の「定期保険」と「終身保険」の保険料はいくらぐらい違うのかシをミュレーションし比較してみました。

<ケース>

30歳女性・死亡保険金1000万円・払込期間60歳

○定期保険

月払保険料は1,990円となります。60歳まで支払い続けると1,990円×12ヶ月×30年=716,400円になります。

○終身保険

月払保険料は16,890円となります。60歳まで支払続けると16,890円×12ヶ月×30年=6,080,400円となります。(払込終了した直後の解約返戻金は約721万円となります)

定期保険は60歳を過ぎれば契約が消滅、終身保険は解約しないかぎり生涯保障は続くという点で保障期間が異なるので単純に保険料の比較というところは難しいかもしれません。

しかし、60歳まで1000万円の死亡保障が欲しいという目的で加入した場合、同じ1000万円の死亡保険金に対して、定期保険と終身保険では保険料は8倍以上になります。

とにかく毎月の保険料は少なく1000万円の死亡保障をという人であれば「定期保険」、貯蓄をしながら死亡保障をという人であれば「終身保険」を選ぶとよいでしょう。

ライフプランごとの生命保険の選び方

生命保険は、目的を明確にしてそれに合った商品を選ぶのが大前提。ライフスタイルが変わると、目的が変わるのも当然ですが、その際どういった基準で選んでゆくとよいのかを説明します。

独身の生命保険の選び方

初めて保険に加入する時に、よくわからないまま大きな死亡保障がある保険に加入しているケースを見かけますが、本人が大黒柱でない限り、大きな死亡保障は必要ありません。

独身の人に、まずお勧めしたいのが医療保険。

医療保険は病気・ケガなどをした場合に使う保険で、入院日数や手術に応じた給付金が支払われます。家系にガンが多いなど、特定の疾病が心配であればガン保険もしくは医療保険に特約を付加してガンになった場合の保障を厚くすることもできます。

まず、医療保険は日額いくら必要かを決めます。日額5,000円? 日額10,000円? どれくらいあったら足りるの?

そう考える前に、知っておいてほしい公的な制度があります。「高額療養費制度」です。公的医療保険における制度の一つで医療機関や薬局の窓口で支払った金額が、一定額を超えると、その超えた金額について支給される制度です。

例えば70歳未満で年収約370万円~約770万円の人であれば、自己負担限度額はひと月に約9万円。手術を伴う入院だと日額の保障のほか、手術の保障が出ることも多いので、足りない!ということはなさそうですね。

またフリーランスの人など、仕事を休むと収入が入らなくなる方にも、医療保険の検討をオススメします。「高額療養費制度」もあるので医療費はそんなにかからないとしても、1ヶ月入院することになり仕事を休んだため1ヶ月分収入が入らず、退院後の生活費に困ったというケースもあります。

たとえば日額7000円の医療保険に加入していれば、30日間入院の場合(入院1日目から給付される医療保険)、日額7,000円×30日間=210,000円の入院給付金が給付されるので、入院にともなう収入減にたいしての保障になります。

医療保険は医療費としてだけ考えるのではなく、休業した場合の収入減として準備ができます。

もう1つ独身の人に考えてもらいたい保険は「終身保険」です。大きな保障は不要ですが、お葬式代として200万円準備しておきたいところです。とはいえ、若いうちに死亡する確率は低いので、貯蓄型の「終身保険」で200万円の死亡保険金を準備するのがオススメです。

結婚した際の生命保険の選び方

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結婚した際の生命保険の選び方は、結婚後も働き続けるのか、専業主婦になるかでも選び方は変わってきます。

まず、共通する点では医療保険に未加入であれば医療保険を検討してください。

働いている人は入院して収入減になるのであれば医療保険の加入を考えたいところです。また、専業主婦の人に多くみられるのが「収入が無いので、入院しても家計に影響はありません」というケースです。

確かに収入がないので収入減になることはありません。しかし、専業主婦の人が入院することで、家計に影響はあります。

食事一つとっても、いつも食事を家族のために作っていた主婦がいなくなれば、お弁当を買ったり、外食が増えたりして食費が増える家庭が多いのです。(旦那さんが自炊できるタイプであれば問題ありませんが)

また、将来子供が欲しいと考えているのなら、なおさら医療保険がオススメです。

しかし、妊娠中に入院する人もいます。切迫早産の危険があると絶対安静が必要となり長期間入院する場合があります。もし帝王切開で出産となれば、入院・手術と給付対象になります。(自然分娩であれば医療保険は給付対象外なので給付はされません)

また死亡保障については、独身の人と同様、200万円の終身保険をオススメします。

女性自身は独身の人と考え方は変わりませんが、旦那様に死亡保障に加入してもらう必要があるかを検討しましょう。共働きの人でしたら、旦那様に万が一あった場合でも結婚前のように経済的には生活できるので、死亡保障は必要ないという声は多いです。

ただ結婚を機に退職して専業主婦になって人は、旦那様が万が一あった場合、急に社会復帰できる自身がないという人は死亡保障を検討してもうらうといいでしょう。

子供が生まれた際の生命保険の選び方

子供が生まれたら、死亡保障は必須。男性だけでなく女性、専業主婦であっても加入しておくことをおすすめします。

もし母親が亡くなり父子家庭になってしまえば、父親が仕事など不在の時間帯に保育園など子どもを預ける必要があり、保育料・ベビーシッター料などが発生するようになります。「専業主婦だから死亡保障はいらない」でなく、父子家庭になった場合の出費も考える必要があります。

保険料が安く、高い保障が購入できる「定期保険」を子供が独立する予定の年齢までの期間準備しておきましょう。

その中でも、さらに保険料を安くおさえられる「定期保険」の一種である「収入保障保険」が人気です。これは、死亡保険金が分割で毎月支払われるという保険です。

仮に年金月額20万円・保障期間30年間の収入保障保険金に加入したとしましょう。

その場合、毎月20万円が保障期間終了まで支払われ続けます。一括で死亡保険金を受け取るより、毎月給与のように支払われるのが便利です。

年金月額を決める際には遺族年金、会社からの保障などいくら入るのかを調べておき、その不足額について収入保障保険の金額を検討します。

また学資保険にも、契約者が万が一死亡した場合は、保険料が免除になる保障がついています。お金に余裕があれば、学資保険を検討するのも良いでしょう。

子供が独立した際の生命保険の選び方

子供が独立すれば子供のための保障は不要となりますので、今まで加入していた生命保険を見直すタイミングです。

見直すといっても新たに加入し直すというわけではなく、「定期保険」などの掛け捨て保険で子供のための保障部分があれば、削減します。

昔からある国内生命保険会社では、終身保険に定期保険が上乗せされた形の定期付終身保険に加入している場合は特に見直す必要があります。

必要な保障としては、残される配偶者の生活資金のみ。残された配偶者が受給できる年金と貯蓄で不足する金額の保障があれば十分です。

さらに「終身保険」に必要でない特約が付加されていれば、その特約のみ解約します。「終身保険」については、特に見直す必要はありません。

持病がある人の生命保険の選び方

生命保険の加入時には過去5年以内の病歴を告知しなくてはなりません。よって持病がある場合は内容次第では契約できない可能性があります。

しかし持病があっても加入できる保険があります。

保険の種類は医療保険、定期保険、終身保険など様々で、「引受基準緩和型」「限定告知型」「無告知型」などという名前がついています。持病がある人が加入できる保険については、健康体の人の保険料より高めに設定されています。

告知事項がある(持病等)場合でも、生命保険会社には各社それぞれの引受基準があり、A社では加入を断られたけれど、B社では加入できたということもありますので、まずは通常の保険を申し込んでみて断られたら、「引受基準緩和型」などに申し込むとよいでしょう。

告知項目の例としては以下になります。

  1. 最近3カ月以内に入院・手術をすすめられたことがある
  2. 過去2年以内に入院や手術をしたことがある
  3. 過去5年以内にガンまたは肝硬変で治療・投薬・入院・手術を受けたことがある

また、契約日から1年以内は給付金が50%削減されます。

以上、生命保険の基本的な考え方、選び方がわかれば保険ショップで保険の提案をされても、自分自身で自分に合った生命保険を選択ができるようになるでしょう。

名称だけではわかりづらいものもあるので、保障内容については理解できるまで質問しましょう。またライフプランは変化するもの。年に1回送付される契約内容のお知らせを見て、加入した保険内容の確認をしておきましょう。

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