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これだけは知っておきたい!女性のための生命保険講座

保険って難しい。そんな女性のために保険を分かりやすく解説!

社会人として仕事も一人前にできるようになり、料理をならったり、ジム通いして健康に気を使ったりなどもするようにもなって。自分も大人になったなと感じる時がありませんか。

その一つとして「保険くらい何か入っておきたい」と考える方も多いようです。 保険を選ぶにあたって、生命保険とはそもそもどんなものなのかを知ってから選んでいくことが大切。

生命保険についての基本についてご紹介していきましょう。

生命保険とはどんな保険?

保険、貯蓄 (写真=Thinkstock/Getty Images)

保険は大きく、損害保険と生命保険の二つに分けられます。

損害保険には、車による事故や火災など、モノが燃えたり破損したりした時に、その使用によって他人に迷惑をかけた時の賠償責任を担保する保険があります。

また、ケガをした時に通院給付が受けられるなどヒトにかけるもの、スキーで人にぶつかったり自転車でケガをさせてしまったり、キャッチボールをしていて窓ガラスを割ったりなど(のび太くんには必要な保険ですね)誰かに迷惑をかけた時に負った賠償責任を保障する賠償保険が代表的です。

生命保険とは、一般的には死亡した時に保険金が支払われる死亡保険を思い浮かべると思いますが、他にもいろいろな種類があります。

入院や通院したときに給付される医療保険や、がんと診断された時に一時金がもらえ、抗がん剤や放射線治療など特定の治療のための給付金がでるがん保険、特定の介護状態になってしまった時のための介護保険、老後資金を貯めるための年金保険などがあります。

いずれも自分をとりまく様々な「万が一」のリスクに対する備えとして準備する手段として、預金でカバーできない部分を補填ために加入するものです。

生命保険の仕組みとは

少ない掛金で大きな保障を得ることが出来る生命保険とは、どんな仕組みなのでしょうか? 

それは、たくさんの加入者から少しずつの掛け金(保険料)を負担しあい、いざという時に給付(保険金)を受ける、いわば加入者による相互扶助・助け合いの仕組みです。

将来の備えの身近な手段は貯蓄ですが、貯蓄して間もないタイミングで万が一のことが起きても自分が積み立てた実額しかありません。保険を活用すると、積み立ててすぐでも必要な保障を受け取ることができるのです。

その保険料の内訳は、「純保険料」と「付加保険料」から成り立っています。「純保険料」とは死亡など保険金支払い案件が生じた場合に支払われる保険金に当てられるお金です。過去の統計データから予測した「死亡率」を用いて、どれくらい保険金の支払いが発生するかを予測します。それが「予定死亡率」。これと保険会社が今後株や不動産や債券などの資産運用による利益の見込みである「予定利率」を用いて純保険料が決められます。

「付加保険料」は保険会社の経費や利益などに当てられるお金で、「予定事業比率」という保険事業を運営する上で必要な事業費の割合から成り立っています。  

生命保険が不要な人って?

保険に入っておかないとなんとなく不安という人が多いですが、全ての人に生命保険が必要というわけではありません。

その人の不安が何なのか、その不安を払拭するためにいくら必要なのかを見極めていきましょう。その金額を補えるだけの貯蓄が十分ある人や、生命保険以外の保障で対応出来る人は、「生命保険は不要」といえます。

健康保険の「高額療養費制度」を活用すれば、1ヶ月8万円と少しのお金で健康保険対象の治療費はカバーできます。勤務先の制度によってはその上限が25000円というケースもありました。自分をとりまく社会保障制度もしっかり把握して必要性を吟味していくことが大切です。

生命保険の種類と特徴とは?

セミナーで受講者の方に「生命保険は何種類くらいあると思いますか?」と質問してみると「300種類」「1000種類」などとても多い数字をあげられます。たくさんの保険コマーシャルがテレビで流れてきますので当然のことだと思いますが、実は大きく分けると3種類しかありません。

①定期保険 定められた期間のみ保障される。基本的には掛け捨て。

②終身保険 一生涯の保障がある。貯蓄性もある。

③養老保険 一定の期間の保障ですが、期間満了時に満期保険金が受け取れる。

基本的には、死亡保険金額と満期保険金額が同額ですが、かんぽ生命では「〇倍型養老保険」という満期保険金の〇倍の死亡保障がついている特殊な養老保険もあります。10倍型で満期保険金が100万円なら死亡保障は1000万円というものです。倍率が高いほど保障も厚くなるので掛け捨て保険料が多くなります。

定期保険とは?

保険選びで大切なポイントは「いつまでに」「どんな保障が」「いくら欲しいか」の3点。 生命保険といえば大きな死亡保障を連想する人が多いと思いますが、その大きな死亡保障は一生涯必要と考える人は少なくないようです。

でもよく考えてみましょう。 一家の大黒柱に万一のことがあったとき、守るべき家族が路頭に迷わないようそれまでと同じ生活ができるようにという目的であれば、子供が大学を卒業するまで、自分が退職するまでという期間が限定されてくるはずです。このような大きな保障の保険料を一生涯準備しようと思うと保険料が高くなってしまいますので、保険料が安い定期保険で保障を準備するとよいでしょう。

35歳男性で1000万円の保障を60歳まで欲しいという場合、定期保険なら月3330円の保険料です。(60歳までの総支払い保険料は999000円)しかし、一生涯保障で一生涯保険料を払うという設定(終身保険)にすると月16950円になり、49年2ヶ月(84歳)で総支払い保険料は1000万円を超えてしまいます。

60歳以降も保障があるのは魅力ですが、84歳までに死なないと元がとれないということになってしまいます。終身保険でも支払いを60歳までに済ませて保障は一生涯残すという加入方法もありますが、それは事項で説明します。

予算にもよりますが、大きな保障は必要な期間まで、保険料が安い定期保険で確保するのがよいでしょう。

また最近は、万一の時に毎月不足するであろう金額を補填する「収入保障保険」の人気も高まっています。一家の大黒柱に万一のことがあれば社会保険から遺族年金が給付されますが、残された配偶者の収入によっては減額されるケースもあります。そのために働き方を抑えているという人もいましたが、この収入保障保険はその配偶者の収入を問わずに給付されます。ダブルインカムのご家庭が増える中、この保険はますますニーズが高まってきています。さらに一時金で大きな金額を支払う保険よりも保険料が割安です。

例えば、先ほどの設定で60歳まで月5万円という収入保障保険の場合、保険料は月1975円です。(総支払い保険料は592500円)月5万の保障というとあまり大きな保障に感じませんが加入

年齢を重ねるごとに「天国からの送金可能期間」が短くなるので、保障は下がっていきます。生涯稼げる賃金も余命とともに減少していくのですから理にかなった保険といえるでしょう。

終身保険とは?

保障が一生涯続く保険を終身保険といいます。

定期保険よりも保険料は割高ですが貯蓄性もあるので、将来のための積み立て目的で加入するケースもあります。先ほどの35歳男性で1000万円の終身保険を60歳までに保険料を支払い完了して一生涯保障という場合、保険料は月23680円となり総払い込み保険料は7104000円になります。約710万円払って、万一のことがあったら1000万円の保障です。

万一のことを考えると収支はプラスといえますね。

また、払込みが終わってから60歳の時に解約すると7832100円となり払込保険料よりも728100円多くなるのです。(返戻率110.2%)払込みが終わってからそのままにしておいて65歳時に解約すればさらに金額は増え、解約返戻金は8197000円となり払込保険料よりも109300円多くなります(返戻率115.3%)払込みを終えてから資金が必要なタイミングまで保険として据え置いておけば解約金はどんどん増えていく仕組みです。

これは低解約返戻金型終身保険という終身保険の例ですが、保険料を払い込んでいる間の解約金を低く抑えるかわりに払込みが終了したら解約金が一気に増えるというものです。

払込み期間を目標とする積み立て満期期間とみなして保険設計することで、現在のほぼゼロ金利の銀行で定期積立をするよりも多く殖やすことができるのです。 使い方によっては、「貯蓄の裏ワザ」として活用することができます。

変額終身保険とは?

保障が一生涯続く保険を終身保険といいますが、その保障をより割安な保険料で確保できるのが変額終身保険です。

「額が変わる」保険ということで不安に思われるかもしれませんが、変わるのは解約返戻金のみ。保障は加入した時の保険金額が最低保障となり、運用結果がよければその保険金額よりも多い保険金額となります。同様のケースでの保険料は、月20860円となり総払込保険料は6258000円。1000万円の保障を約625万円で確保できることになります。

①大きな保障が欲しいけれど掛け捨ては避けたい。 ②保険料の予算が多めにとれる。 ③解約予定はなく保障を割安で用意したい。 という場合はこの保険を選択するのもひとつです。

ただし、運用次第では解約金が払込保険料を下回ることがあるので注意が必要です。運用先は日本株、世界株、債権などから自分で選択し運用割合も決めることができます。また、運用先や運用割合も変更することができるので保険を活用しながら運用をすると考えることもできます。

リスクをふまえたうえで保険を選択していきましょう。

女性が生命保険を考えるときに気をつけたいこと

女性は人生の様々な出来事でライフプランが変わりやすいものです。その時に応じて、どのようなことに不安がありそれにどう対応していけばよいか柔軟に考えていくことが大切。保険を考えるときには、長い人生においてどのような不安があるかを探すことからはじめましょう。

相談事例①結婚したらダンナの保険にセットで加入した方がよい?

結婚すると幸せいっぱいでなんでもかんでも夫婦一緒にしたくなる人が多いかもしれません。保険も同様でご主人様の保険に「配偶者特約」として保険に加入すると保障が割安になるケースもあります。しかし、長い目で見るとどうなのでしょうか?

保険会社によって扱いはさまざまですが、ご主人様に先立たれた時に自分の保障はどうなるのかしっかり確認しておくことが重要です。

ご主人様の死亡とともに保険自体がなくなるものや、自分の保障を続けたければ今までと同じ保険料を払い続ける必要があるものもあります。ご主人は亡くなったので保障は必要ないのに、自分の保険を続けいのであれば、二人分の保険料を払わなくてはいけないということが発生してしまいます。

また、あまり考えたくはないのですが離婚となった場合、配偶者特約からはずれることになり別の保険に新規に加入しなくてはいけません。

保険料はその時の年齢によって計算され、健康状態によっては保険に加入できないことも。また、持病があると割高な緩和型保険(告知が緩いかわりに保険料が割高な保険)にせざるを得ないかもしれません。

結婚しても保険はそれぞれで加入したほうがよいでしょう。

相談事例② 出産を考えているけれど保険はどうしたらよい?

保険、貯蓄 (写真=Thinkstock/Getty Images)

女性にとって妊娠・出産は大変なことです。2011年の厚生労働省のデータによると帝王切開の割合は約5人に1人となっています。出産直前まで普通分娩の予定だったのに当日になって急きょ帝王切開になったということもよく聞くようになりました。

もはや帝王切開は他人事ではないのです。結婚・出産を予定している女性は、そのようなリスクに対応できる医療保険を準備しておくとよいでしょう。

妊娠してから準備しようと思っていても、妊娠が判明してから加入するとその保険に「妊娠・分娩に関する保障はでない」という条件付きになることがありますので注意が必要です。(正常な妊娠であれば28週まで条件なしで加入できる保険会社もあります)

また、妊婦検診をきっかけに初期のがんが見つかったというご相談も多いです。がん保険は、ポリープなどでも加入しづらく、がん検診で再検査が必要となり精密検査の結果はシロだったという場合でも引き受けが難しかったことがありました。検診率があがってきていることにより初期の段階で発見できることが多くなってきましたので

  1. 初期がんでも給付になる。
  2. 手術や入院がなくても通院のみで保険金がでる。

などをポイントに準備していくとよいでしょう。

通常の病気であれば、健康保険の対象になり高額療養費の範囲内で治療できるケースが多いですが、がんの治療は様々な治療方法があります。

健康保険の対象外で自由診療扱いの免疫療法を受ける場合は150万円から200万円かかります。また、陽子線治療は先進医療あつかいとなり250万円から300万円くらい必要です。貯金がないと受けられないということがないよう、がん保険の一時金や先進医療特約があると安心です。

相談事例③ 保険でお金を殖やす方法はありますか?

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低解約返戻金型終身保険を活用すると、支払い期間満了後解約金が増えるという仕組みを利用して運用商品と考えることもできます。

ただし、払込期間中は解約金が低くおさえられているためかなり元本割れしてしまいます。目的とする期間を定めて払込期間を設定することが大切です。金利の低下にともない、各保険会社が短期払込みの終身保険を売り止めする傾向にありますので、検討する場合は取り扱いがあるかどうかも確認が必要です。

また、この保険を全部の期間分の保険料を一括で払い込む「全期前納」をすると一定の割引率で保険料が割安になり、返戻率がアップするという手法もあります。

しかし、保険会社の運用不安が高まっているなかこの「前納」の割引率もかなり下がってきています。超低金利のなか運用として保険を活用することも難しくなってきているようです。

また、変額保険のように払込保険料を運用する商品もあります。投資信託では、運用結果によっては資産価値がゼロになってしまいますが、変額保険であれば保険としての最低保証はあります。投資をしてみたいけれど、不安がある方はこの変額保険を活用した運用から始めてもよいでしょう。運用結果は自分の顧客専用サイトから確認でき、投資先の変更もできますので、投資の基本を学ぶのに適していると言えるでしょう。

「保険は住宅の次に高い買い物」という人もいます。長期にわたり払っていくと総額はかなりの金額になります。自分の視点でしっかりと必要な保険を必要なだけ選んでいきましょう。

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