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30代独身。保険を見直したほうがいい?

入りっぱなしという人が多い保険。一度、内容を確認してみよう

保険は若いうちの方が安いし、入っておいたから大丈夫!と社会人になった時に加入した生命保険をそのままにしていることがよくあります。加入した当時は、保険担当者さんに説明を聞き、自分なりに満足していたはずですが、時間の経過とともに保障内容はどのようなものだったか曖昧になってしまったり、本当にこのままでよいのか迷ってしまったりすると思います。今回は30代で独身の女性でも保険は見直すべきなのかを考えていきましょう。

保険の見直しはいつ行えばいい?

「保険の見直し」というと結婚したり子供が生まれたりという「ライフスタイルの変化ですること」というイメージが強いものです。では、30代独身女性が保険の見直しをするタイミングはいつなのでしょうか?

①転職した

勤務先が変わると、福利厚生などにより用意されている保障が変わることがあります。一般的な公的保険では、高額療養費制度を活用すれば、保険ができようになる治療であれば、自己負担はで一ヶ月8万~9万円程度。

一方で、25000円以上の負担分は返金されるという独自の制度を設けている勤務先もあります。福利厚生が充実していれば保険にそれほど依存しなくてもよいケースもありますので、しっかり確認しましょう。

②収入に変化があった

「ボーナスカットや残業が少なくなり収入が減ってしまった。どうしたらいい?」というご相談も多くなってきました。そんな時に家計を改善するには、固定費の見直しが必須ですが、その大きな効果があるものとして、保険の見直しがあげられます。必要のない保障や特約がついていないかをチェックするだけで月数千円カットできたケースも。

逆に収入が増えた場合も保険の見直しが必要です。独身だと所得の控除になる「ネタ」が少ないため、所得税・住民税の負担が大きいもの。お給料明細をもらったら、振込金額だけをチェックしていませんか? 引かれている社会保険料・住民税・所得税などにも注目してみてください。銀行の定期積立をしても、金利は0.001%。月に1万円預けても金利はつきません。

生命保険料控除を活用すれば、貯蓄をしながら税金の控除も受けられる方法もあるのです。貯蓄するにしてもお金の「置き場所」をどこにするかで、結果はかなり違ってきます。

生命保険の見直しで保険料は抑えられる?

保険料は加入時の年齢で計算されるため、数年経過してから保険を見直すと、保険料が高くなり損をしてしまうような気がしませんか? しかし、医療保険・がん保険は保険会社同士の競争が激しく、保険料が下がっていたり、ノンスモーカー割引など今までなかった割引も出てきたりしています。 見直しをすることで保障内容がよくなり、さらに保険料が下がったりするということも実際にあります。

「現在の保障はどうだったかな」と曖昧な記憶しかないようでしたら、タイミングを問わず現状確認をふまえ、保険の見直しを検討しましょう。

保険を見直すときにすること

生命保険、保険見直し (写真=Thinkstock/Getty Images)

まずは、自分の保険の内容をしっかり把握することから始めましょう。現在の加入内容がわからなければ、どこをどう見直していいのか検討もつきません。「どんな保障がいつまでの期間いくらでるのか」「保険料の更新があるのか」などしっかりチェックします。

特に安い保険は更新型で一定期間(10年、20年など)ごとに保険料があがり、本当にその保障が必要だと思う老後になってから支払えないような保険料になるものもあります。さらに更新できたとしても80歳で終了してしまうものもあるので注意が必要です。

生命保険の見直しでこんな事例がありました

「親に入ってもらっていた生命保険をそのまま引き継いで加入しているが、内容自体よくわからない。」(30歳独身女性)

30代独身女性からよく受けるご相談です。就職したのだから自分で払いなさいと親から託された自分の生命保険。内容を聞いても「いいものだから」となんだかうやむやだけれど保険料は払えなくもないし、まあいいか、とそのままにしているパターンです。忙しくて保険の担当者に話を聞く時間もありません。果たしてこれは自分にあっているのだろうかと不安になって保険証券を持参されました。

さっそく内容を確認してみると、加入年齢は20歳、保険料は月8500円でした。終身保険と保険証券に書いてあり、ご本人は保障は一生涯続くと思われていましたが、実際の内容は、終身保険は死亡時に出る100万のみ。その他の保障は15年ごとに更新となり、保険料がどんどん上がるタイプのものでした。

そして、独身女性に必要と思われない大きな死亡保障2000万円。万一のことがあったら2000万円保険金が出ますが、「残したい家族はいますか?」と聞いてみると、「お葬式代くらいは残したいけれどそんなに大きな保障は必要ない」と。

その保障のための保険料は、掛け捨てで月2460円。この2000万円の保障だけにかける15年間の掛け捨て保険料の合計は442800円となることを伝えると、唖然とされていました。

そこで確認したのは、「そのお葬式代としていくら残したいか」「その他の特約でカバーしている入院保障やがん保障も15年更新で80歳で保障が切れてしまうがそれで十分と考えられるか」ということです。保険は「なんとなく入っていれば安心」という思いがあり、自分が何の目的でいくらの保障をいつまでかけたいのかと考えたことはなかったそうです。

このお客様は、お葬式代の準備として300万円の終身保険(保険料/月3840円)を選びました。そして60歳の時に貯まっている資金は老後の準備にするとのことに。60歳までの総払込保険料は1843200円ですが、払込みが終わって解約すると2205870円戻ってきます。返戻率にすると119.6%です。300万円という死亡保障を保ちながら老後のための貯蓄機能をもたせることができました。

また、親戚の女性ががんで亡くなり、通院が長くて大変そうだったとのことで、がんに備えた医療保険を選ぶことになりました。医療保険は保険料が一生涯上がらない終身保障のもの、医療保険日額5000円、先進医療特約2000万円をつけました。さらに、がん診断給付金100万円とがん通院5000円という幅広い内容で、一生涯保険料が上がらずに一生涯保障という保険です。(保険料/月2502円)

お葬式代保障 3840円+入院・ガン保障 2502円=6342円

今までの保険料が8500円でしたから、月々の支払いが2158円カットできました。毎月の保険料が安くなっただけでなく、見直し後は、保険料の更新がありませんので、長期的に考えるとかなりの差になります。内容が曖昧なままなんとなく加入している保険があれば、しっかりチェックしましょう。

保険の種類別保険見直しのポイント

生命保険、保険見直し (写真=Thinkstock/Getty Images)

①終身保険

終身保険には解約返戻金があるので、見直しして解約するには注意が必要です。平成ひとケタ代に加入した保険の場合、予定利率がかなり高く設定されているので、解約して新しいものに加入しなおすと、現在の低い予定利率の保険になってしまいます。

同様に年金保険も平成ひとケタ代の契約は、300万円払って受け取る年金が700万円というケースもあります。お宝かもしれませんので、しっかり払込み保険料の総額に対していくら受け取れるか計算しましょう。

②養老保険

頼んでもいないのに「災害特約」がついているケースが多い養老保険。主契約で死亡時か満期時に300万円支払われる養老保険があったとすると、「災害特約」300万円がついているケースです。

「災害特約」とは、地震や火災などの災害のみならず、交通事故やケガで死亡した場合、主契約にプラスして保険金を支払いますよという保障です。特に危険な仕事をしているわけでもないのに、数百円のことだからとなんとなくつけていませんか?

不必要な特約をはずすだけで、月400円カットできるので低金利の今、大きなメリットです。月400円なら、年間保険料は4800円。もし、現在の金利0.001%の普通預金でその4800円の利息を得ようと思ったら、引かれる税金を考慮せずに考えれば480000000円必要です。ゼロが多すぎて読みにくいと思いますが4億8000万円の利息相当ということです。

お金が増えないというだけではなく、しっかりと必要かどうかを見極め、支出をカットしていきましょう。

③医療保険・ガン保険

以前の医療保険といえば5日以上の入院が対象でしたが、現在は日帰り入院にも対応できるようになっています。また、がん診断給付金は、悪性新生物のみしか対象にならなかったものが、上皮内がんも対象になったり、保険金額も悪性新生物と上皮内がんが同額保障されたりするものもでてきました。

再発や転移した時に、再度診断給付金がもらえる保険もあります。保険会社同士の商品開発競争により、「よりよく」「より安く」なってきています。医療・がん保険は3~5年くらいのスパンで、最新の商品と内容を比較して定期診断をしていったほうがよいでしょう。

保険見直しの注意点

生命保険、保険見直し (写真=Thinkstock/Getty Images)

保険の見直しというと、いわゆる来店型の「保険ショップ」を思い浮かべると思います。無料で何度も相談できるので、ぜひ活用していきたいものです。

しかし、「なぜ無料なのか」は理解しておきましょう。「保険ショップ」の収入源は、アドバイスした保険に加入してもらったことによる保険の手数料です。また、アドバイザーさんは保険会社などで経験があったりFPの資格をもっていたり、知識豊富な方も多いですが、ひとりひとりのスキルにバラつきがあるのも現状です。

本当にお客様のことを考えて提案してくださる方もいれば、自分の成績重視の方もいるかもしれません。強引な勧誘は禁止されているので、しつこい勧誘はあまりないようですが、ある程度自分なりに知識をもって相談に臨まないと「言われるがまま」になりかねません。

有料相談をしているプロのFPなら、より公平なアドバイスをしてもらえるといえます。様々な機関を上手に活用して自分に一番必要な保険の見直しをしていきましょう。

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