(写真=Thinkstock/Getty Images)

晩婚化で注目 「卵子凍結」ってどうなの?

女性の妊娠可能時期を広げてくれる卵子凍結にクローズアップ

問題は結婚・妊娠・出産のタイミング

アラサー筆者の周囲で、既婚者と独身者の割合は半々くらいでしょうか。既婚者の中でも子どもがいる友人はまだ少数派です。

日本では晩婚化・未婚化などが進んでいるというのは、メディアの報道でよく知られていますが、そこで女性の間で関心が高まっているものの一つに「卵子凍結」があります。

今回は、メディアの報道などを見て、いちアラサー女性の筆者が思う卵子凍結のメリット・デメリットを紹介します。

日本では500人以上が「卵子凍結」

2000年から始まった卵子凍結は、もともとはガンなどの病気になった女性が元気な卵子を残しておき、将来出産ができる可能性を残しておくために始まったものです。

方法としては、卵巣内に針を刺して卵子を取り出し、凍結保存。その後、妊娠・出産を希望したタイミングで卵子を解凍して体外受精を行い、女性の体内に受精卵を戻します。

若い時の卵子を保存しておくと、歳を取っても妊娠・出産できる可能性があることから、近年では、健康な女性の間でも、将来の出産に備えたいと関心が高まっているようです。

卵子凍結 (写真=Thinkstock/Getty Images)

2016年3月22日付のYOMIURI ONLINE「ヨミドクター」によると、2016年時点で国内で卵子凍結を行った女性はこれまでに562人いることがわかっています(読売新聞調べ)。女性が卵子凍結を行った理由としては、「現在はパートナーがいない」「仕事が忙しく出産できない」などの理由が多く上がっているようです。

卵子凍結のメリット

卵子凍結のメリットといえば、やはり将来の可能性が広がる点です。40代になってからよいパートナーと出会ったり、自然妊娠が難しい年齢になって「やっぱり子どもを持ちたい」と考えたりすることもあるかもしれません。

結婚の予定がない女性や、子どもはいらないと考えている女性、仕事などの理由でどうしても今は子どもを持つことが難しいという女性も、卵子凍結をすることで将来の可能性が広がるというのは大きなメリットではないでしょうか。

卵子凍結のデメリットは

デメリットとしては、凍結した卵子を使用して妊娠できる可能性は10%程度にすぎず、卵子凍結を行ったからといって、必ずしもその卵子を使用して妊娠できるかどうかわからないという点です。

また、卵子凍結による感染症などのリスクもあるようです。凍結した卵子を使用して出産を希望する女性は40代が多く、高齢出産となることから、流産や生まれてくる子どもに何らかの影響が出てしまう可能性もゼロではありません。

日本産科婦人科学会ではそれらの危険性から卵子凍結を推奨しておらず、日本生殖医学会は卵子凍結自体は容認しているものの、40歳以上の女性には推奨していないという発表もあります。

卵子凍結の費用は病院によって異なっているようで、新聞の報道では「50万以上」「総額数百万」などの表現が見られました。いずれにせよ、健康保険が適用されず、比較的高額であることに変わりはないようです。

成功例はあるけれど…

40代女性の卵子凍結による妊娠・出産の成功例が出ていることは確かですが、

「卵子凍結をしておけば、歳を取っても絶対に子どもが産める」「若いうちに妊娠・出産しなくても大丈夫」

という考えを持つことは危険であり、卵子凍結という方法はあくまで、歳を取った時に妊娠・出産できる可能性を残しておくためのひとつであるということを認識しておくべきだと感じました。

妊娠・出産は若くて健康な時でも一定のリスクが伴うものですが、自然妊娠が可能な年齢で妊娠・出産をする方が、母子ともにリスクが少ないことは確かです。

可能生が広がるから期待を持ちたい気持ちはありつつ、さまざまなリスクもあるわけですから、安易にとらえるべきではない、というのが今回イロイロ調べて感じたことです。

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