イタリア、シチリア島にて(写真=筆者提供)

【連載】「きんゆう女子。の起業日記♪」

第2話 人生を変えた「ビジネス」との出会い

OLが夢を語るようになったのは仕事中のとある出会いからでした。

20代後半のエイチ・アイ・エス時代、ミスが続くなどして負のスパイラルに陥った鈴木さん。給料が減り、肩身も狭く、「職を変えたい」とすら思いましたが、顧客である経営者とのふれあいの中からビジネスの世界に興味を持ち始めました。

参加者は経営者ばかりのエーゲ海クルーズ

「会社を作ってみたい!」と経営をよく分かっていないOLが、夢を語るようになったのは仕事中にいくつかの出来事があったからです。

一つ目は、先輩から引き継いだ案件の中にあったエーゲ海クルーズ旅行。300名という団体旅行でした。

4年目の私にとって、海外添乗10日間という仕事はプレッシャーでした。チームの方に支えてもらい、やっと出発できた案件でした。今思うと、色んな方と一緒に仕事をする環境は本当に貴重だったな、と懐かしいです。

女性,起業 ギリシャ、サントリーニ島(写真=筆者提供)

クルーズ旅行は参加者はほとんどが経営者で、毎日仕事の話を聞いていました。成功体験も失敗談もオープンに話してくれました。「鈴木さんも、思い切って色んなことに挑戦したほうがいいよ」と励ましてもらったこともありました。ずっと遠い存在だと思っていた経営者が、身近な存在に感じることができました。

クルーズ旅行では、毎日綺麗なドレスや着物でお客様は楽しんでいました。私もお客様としてこんな旅行に参加したいなと羨ましくなりました。思えば、こういう体験が自分でもっとお金を稼ぎたい!と思うきっかけだったと思います。

南の島で出会った、のびのび生きる日本人女性

またある時、4年目の団体旅行でニューカレドニア添乗業務中、滞在先のホテルでの出来事です。働き方を考えるきっかけになった出会いがありました。

「ここに住みたくって、思い切って来ちゃいました!」

なぜニューカレドニアのましてやウベア島という秘境の地にてお仕事されているのかを伺ったところ、明るい笑顔で答えるホテルマネージャーの女性。

まっすぐで、自分の意思に素直にのびのび生きている。

歳のそんなに変わらない彼女にすごく魅力を感じました。仕事が思い切りできて本当に楽しい!と笑顔で言い切っていたのが印象的でした。

すっかり、現地に馴染んでいてラフな姿。さらりと着た白いワンピースがとても似合っていました。日本から来ていた私は、すぐにスーツを脱ぎたくなりました。

女性,起業 イタリア、ヴェネツィア。クルーズ船が出発する港(写真=筆者提供)

新サービスを思いついた真冬のラスベガス

そして、5年目の寒い2月の添乗中のこと。ラスベガスで、24時間、寝れない日がありました。

日本が大雪でフライトキャンセルになり、1年間かけて手配した座席やホテル等を全て手配し直しになってしまいました。

天候で、飛行機がそもそも出発できないので東京出発の方が、名古屋や福岡経由、ハワイ経由などで通常でも12・3時間かかる道のりを20時間近くかけてラスベガスまでお越しいただきました。

旅行を企画している幹事様は、みんながラスベガスに来れないのは、困る!と必死に旗を振ってくださいました。幹事様と運営メンバーが良いタッグを組めたおかげで、なんとかほとんどの方がラスベガスに到着しました。

女性,起業 ラスベガス、ベラージオホテルの噴水の前(写真=筆者提供)

ところが空港に荷物が届かず、一部のお客様が出発できないというトラブルがありました。旅行の目玉が表彰パーティーでしたので、ドレスがないなら、旅行にも参加できない!という状況でした。

一方で、大変思いをしてお越し頂いたお客様は、大きな荷物を抱えてワクワクする初日の旅行が、疲労の顔になっていました。

自分のできる事は、本当はもっとあったかもしれない。お客様が困っているところに、新しい解決策が必要だと認識しました。

この仕事では達成感もありましたが、悔しさが記憶に残ったのです。そして新しい旅行サービスを思いついたキッカケになりました。

とりあえず、何かしなくては!

色々な国に色々な方と仕事で行くと、多くの学びがあり価値観の変化を感じました。旅行を通じて自分の成長につながる経験になる、そんな仕事を任せてもらえたエイチ・アイ・エスには本当に感謝しています。

旅先でビジネスの感性に出会ってからも、遠回りをたくさんしました。経営者の方の話を聞いたからといって特に知識もないので、どうすればいいかも分かりません。アイディアを形にするのも、やり方が分かりません。

とりあえず、何かしなくては!と自分の旅を綴るブロガーになろうと日記をつけてみたり、写真教室に通ってみたり、ネットショップを開いてみたり、時には異業種交流会や転職サイトに登録してメンターに相談に行ってみました。

多くの人に会って見えてきたこと

分からないなりに人にとにかく会い、興味をもって足を運んだ事は確かです。私みたいに、普通の人がキャリアを積んだり独立するためには、規格外の動きをする必要があると思いました。

そうしてだんだん見えてきたのは、働き方の形態は人それぞれで独立も数種類の形があり、お金の考え方も違うということです。

女性,起業 ラスベガス、モンテカルロホテル内のエレベーターで(写真=筆者提供)

会社員と、個人事業主、経営者。それぞれの役割は違います。お金の収入と支出の関係もそれぞれです。

その時は、漠然と個人事業主しか頭にありませんでした。独立するなら手に職、だと。だって自由な時間も欲しい。手に職つけるなら、勉強しなければ!

仕事をしながら勉強するのではなく、思い切って辞めないといつまでも先に進めない。そんな半分思い込みでエイチ・アイ・エスを卒業する事に決めました。

「仕事を辞めたい」人は必ず止めます

今仕事を辞めようか迷っている方がいたとしたら、必ず止めます(笑)。 大きな会社という看板があるのとないのでは、全く仕事が変わります。そして一緒に働く気の合う上司や仲間がいる事は本当に幸せな事だと思うからです。

でも、それでも強い意志でやりたい事があるのならば、迷っている時間は無駄です。すぐに決めて走りましょう。

わたしは、半分思い込みで好きな会社を辞めて、1年後に「会社」を作ることになりました。ある意味ラッキーです。気づいた時にはもう後戻りできないくらい、形にしてしまっていたのです。

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