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頼れる?「保険の窓口」のメリット・デメリット

保険のコト、あなたは誰に相談する?

そろそろ保険に加入したほうがいいかな、と考える人にとってまずはじめに相談へ行くことを考えるのが「保険の窓口」(ここでは、一般的な保険ショップと呼ばれる複数の保険商品を扱う窓口のことをこう呼ぶことにします)ではないでしょうか?

「結局保険の勧誘をされるのでは?」と行くことをためらう方も多いかもしれません。あちこちでみかける「保険の窓口」を活用するメリット・デメリットを考えてみましょう。

保険の窓口とは?

保険の窓口 (写真=PIXTA)

そもそも、ショッピングモールや繁華街の一角などに多くある「保険の窓口」とはどのようなものなのでしょうか? 通常の保険会社との違いなどを中心に、特徴を4つにまとめました。

①複数の保険会社の商品を取り扱っている

保険の加入を検討して「〇〇保険株式会社」など1社の保険会社の担当者さんへ相談した場合、その保険会社の商品の中から一番その人にあった商品をその保険会社の社員さんから提案してもらう流れになります。他の保険会社との比較をしたい場合は、また別の保険会社の担当者さんに聞いて提案してもらい、自分で比較して決めていく必要があります。

一方、「保険の窓口」は複数の保険会社と代理店契約(この形態を「乗合代理店」と言います)をしているため、多くの保険会社・保険商品の中から、保険選びをしてもらうことができます。一箇所で様々な保険商品を比較しながら選ぶことができるので、時間と手間が削減できます。

②相談料が無料

「保険の窓口」は、お客様に保険を販売することで、保険会社から販売手数料を得ています。収入源が保険の手数料となっているため、相談料は無料としているところがほとんどなのです。

保険料は家電製品などと違い、どこの保険の窓口で契約をしても保険料は同じです。つまり、ネットで同じ保険会社の同じ保険を契約しても保険料は同じということです。「保険の窓口」からしつこい勧誘があるのでは?と心配されるかもしれませんが、強引な勧誘は禁止されていますので、後日電話がかかってきたり自宅まで訪問されたりすることはありません。

③相談を受けてくれる人はどんな人か?

保険会社などで営業経験のある人やファイナンシャル・プランナーの資格をもった人が窓口担当者となり相談を受けています。店頭に出るまで相当な期間の研修・トレーニングを受けたプロといえるでしょう。

家電製品であれは、価格比較サイトで同じ型番号の商品を一括比較して商品選びをすることができ、保険も同様に比較することもできます。

しかし、パンフレットに記載されている内容だけでは把握が難しい細かな保険金支払い要件や支払い日数などの違いがあるため、価格比較サイトのみで保険選びをすることは難しいものです。「保険の窓口」では、対面で自分にあった保険を、複数の保険会社から選ぶことができます。

④保険の窓口の運営会社

グループ化したそれぞれの「保険の窓口」で株式会社を設立していることが多いようです。店舗ごとにフランチャイズ化している「保険の窓口」もあるので、地域ごとに取り扱い保険会社数が違うところもあります。

「保険の窓口」のメリット

保険の窓口 (写真=PIXTA)

「保険の窓口」には主に4つのメリットがあります。

①取り扱い商品が多い

人それぞれ悩みや不安が異なっているように、必要な保障も人それぞれ異なります。売れている商品、ランキングで上位の商品が自分に合うとは限りません。

「保険の窓口」であれば、たくさんの保険商品を扱っているので、自分の目的に応じたものが見つかる確立が高いです。また、保険は同じ保障でも保険料の差があることが多いので価格比較を一箇所でしてもらうことが可能です。

たとえば、たばこを吸う人と吸わない人では、保険料の差が大きくなることが多いので特に比較が重要です。保険会社によっては、ゴールド免許で生命保険料が安くなることもあります。多くの商品の中から比較できれば自分に一番あった保険を選びましょう。

②店舗数が多く、自宅の近くに窓口がある可能性が高い

「保険の窓口」は全国各地に多数の店舗を構えているので、自宅の近くに店舗がある可能性が高いです。また、土日・祝日も営業しているお店が多いので自分の休日に合わせて相談に行くことも可能です。

郊外では駐車場のあるショッピングモールに店舗があり、買い物帰りに立ち寄ることができたり、オフィス街にある店舗では営業時間が長いことが多いので仕事帰りに相談に行けたりします。

③相談料が無料

自分でネットなどで保険を選ぼうとしても時間がかかり、調べれば調べるほど結局何が良いのかわからなくなるという人も多いようです。

一方、「保険の窓口」では保険のプロが無料で多数の保険商品の中から保険選びのお手伝いをしてくれます。疑問に思うことは直接質問して解決しながら保険を選ぶこともできます。多数の商品があって迷ってしまうかもれませんが、「保険の窓口」の担当者はファイナンシャル・プランナーの資格をもっている人も多く、経験も豊富な方であれば、プロのアドバイスを無料で受けられることもメリットの一つです。

保険の窓口のデメリット

保険の窓口 (写真=PIXTA)

メリットがある一方デメリットがあることも知っておいたほうがよいでしょう。

①担当者さんのスキルにばらつきがある

経験豊かな担当者さんもいれば、配属されてすぐの新人担当者さんもいます。知識の深さによって保険選びに差が出てくることもあります。

保険は、商品によっては、パンフレットに載っていないような特徴があったり、健康状態によっての引き受け条件には保険会社によってばらつきがあったりしますが、それは経験でしか培えないさじ加減があるものです。自分に合わないなと思ったら担当者さんを変更してもらうこともできるので、疑問や不安を抱えたままお話を聞く必要はありません。もちろん、担当者変更をしても相談料は無料です。

②複数の保険会社の商品を契約する可能性がある

より自分にあった商品を選んでいこうと思うと様々なリスクに合わせた選択になるので、複数の保険会社で契約することになることがあります。

一つの保険会社で死亡・医療・がんなどの保障をまとめて契約する場合、告知書などの書類を兼用させることができますが、複数の保険会社で契約する場合は、保険会社ごとの申込書、告知書、銀行口座登録用紙などの記入が必要になり、加入時の手続きが大変になることがあります。

③保険の窓口に「有利」な商品提案になる可能性がある

それぞれの保険の窓口によっては、「その月にどこの保険会社の契約をいくら以上」という目標を掲げて営業していることがあります。代理店契約をする際に、保険会社からノルマを課せられることもあります。

「お客様に一番合うものを提案する」ということが大前提ですが、収入源が保険の手数料ということから多少の保険料の差であれば自分の営業に有利な商品を優先して提案するという可能性もあります。保険商品は商品開発競争が激しく保険料は安く保障内容はより充実してきているので、しっかりと比較検討することが必要です。

こんな人には保険の窓口がおススメ

保険の窓口 (写真=PIXTA)

これだけあちこちにある「保険の窓口」ですから、上手に活用できるといいですね。こんな人は「保険の窓口」を利用するのがおススメです。

①はじめて保険に加入する人

何も保険に入っていないから何か保険に入った方がいいかなと思っていても、「どんな保険があるのか」、「自分にはまずどんな保障が必要なのか」がわからないことが多いですよね。

はじめて保険に加入する場合、保険の勉強を兼ねてお話を聞いてみるのもいいでしょう。保険商品にどのようなものがあるか、保険会社によってどのような違いがあるのか知ってから自分に必要なものを選んでいくとよいでしょう。

②複数社の商品を比較したい人

保険の窓口はたくさんの保険会社を扱っているので、同じ保障で複数の保険会社を比較してもらうことが可能です。自分で調べて同じ内容で他の保険会社を調べ直してということを繰り返すととても時間がかかるだけでなく、内容も似たり寄ったりで違いがわからなくなってくるものです。保険のプロに価格だけではない、細かい保障内容の違いなどを説明してもらいながらじっくり選ぶことができるのが保険の窓口のメリットです。

こんな人には保険の窓口あまりおススメしません

保険の窓口 (写真=PIXTA)

「保険の窓口」は何度で相談しても相談料は無料です。ただし、保険に加入してもらった手数料で経営が成り立っているということは事実なので、ココを忘れずに上手に活用していきたいものですが、こんな人にはあまりおススメしません。

①保険・社会保障などの知識があまりない

公的医療保障には、1ヶ月に8万円強かかった医療費は払い戻される高額療養費制度があり、ある程度は社会保障でまかなえる部分があります。入院した際の食事代が一日いくらかかるのか、差額ベッド代はいくらかかるのかなど、一般的なことを知らずに話をきいていると、利益重視の担当者にあたってしまった場合、不安をあおられて必要ではない保険を選んでしまうことがあります。言われるがままにならないよう、なんだかんだ最低限の知識をもって話を聞くことが大切です。

②情にもろい、人情タイプの人

「これだけ話を聞いてくれたし、話してくれたのだから」と情にもろくなってつい契約してしまったという話もよく聞きます。保険の窓口の人も仕事です。冷静に本当に自分に必要な保険なのかを考えて契約しましょう。月々の保険料が数千円でも、保険は期間が長いものです。総額いくら払うかしっかり計算してそれだけ払っても必要な保険なのか冷静に判断しましょう。

保険の窓口の大手4社

保険ショップには来店型でお店を構えている形態もあれば、訪問型でお店がなく提携しているファイナンシャル・プランナーが直接訪問する形態もありますがここでは来店型保険ショップの大手4社の特徴をご紹介しましょう。

ほけんの窓口

  • 運営会社 ほけんの窓口グループ株式会社
  • 店舗数 564(2016年4月1日現在)
  • 取り扱い保険会社数 約35社
  • 設立 1995年4月
  • 従業員数 2663名(2015年10月末現在)
  • 特徴 来店型保険ショップの中で店舗数No.1で、速水もこみちのCMで「ほけんの窓口」という言葉は一般的な保険ショップの代名詞ともなっています。保険選びだけではないアフターケアとして「3+①(さんプラスいち)」運動を実施。「3」は保険相談のおおよその回数を、「+①」は保険証券が届いたタイミングで再度契約内容を確認することをあらわしています。一部の店舗では訪問を行い、企業向けの保険相談も行っています。

保険見直し本舗

  • 運営会社 株式会社保険見直し本舗 *店舗数 214(2016年4月20日現在)
  • 取り扱い保険会社数 約40社
  • 設立 2001年12月
  • 従業員数 1129名(2015年3月期)
  • 特徴 保険の情報総合サイト保険スクエアbang!を運営する株式会社ウェブクルーの子会社として設立され、生命保険代理店業務を行っている。店舗の全てが直営店なので契約情報が一元管理されている。引越しした場合も引越し先の近くの店舗に契約に至った経緯や契約内容が新しい担当者に引き継ぎされ継続して相談することができる。取り扱い保険会社数が多く、より比較検討をすることができる。

保険クリニック

  • 運営会社 株式会社アイリックコーポレーション
  • 店舗数 155(2016年4月1日現在)
  • 取り扱い保険会社数 約40社
  • 設立 1995年7月
  • 特徴 1999年に日本で初めての来店型保険コンサルティングショップを立ち上げ、保険内容をわかりやすくビジュアル化し保険分析・検索する「IQシステム」を独自開発。これを活用したサービスを提供できる環境を作りあげました。2004年7月から全国の地域に密着した保険代理店との提携によるフランチャイズ型保険ショップを展開しています。直営店ではないので、その店舗により取り扱い保険会社の数は異なります。また、全国各地で無料セミナーや無料保険相談会などを開催しており、訪問希望にも対応しています。

保険市場 

  • 運営会社 株式会社アドバンスクリエイト
  • 店舗数 322(直営店13、協力店309)(2016年4月20日現在)
  • 取り扱い保険会社数 83社
  • 設立 1995年10月
  • 従業員数 236名(2015年9月末現在)
  • 特徴 来店での相談はもちろん電話・メール・ウェブテレビを利用した保険相談が何度でも無料でできる。対面はしないネットだけで手続きが完結する保険も紹介し、様々なライフスタイルの人に対応できる。保険会社数が多く生命保険だけでなく自動車保険や火災保険・ペット保険など取り扱い商品の幅が広い。

他にも多くの「保険の窓口」があります。無料だからこそ比較して自分にあったお店を選んでいきましょう。

どこで加入するにしても、共通して言える大事なことは、自分の目的をはっきりさせて行くことです。どんな保障をいつまでいくら欲しいのか、予算はいくらなのかなど決めておくと相談もスムーズで、担当者のいいなりにならずにすみます。

なんとなく行ってしまってたまたま利益重視の担当者だった場合、不必要な保険に加入してしまうかもしれません。ある程度の知識をもち、目的をもっていきましょう。安易に個人情報はださずに一般論として聞いてみるのもひとつの方法です。

「保険の窓口」に行かなくても保険に加入する方法

保険の窓口 (写真=PIXTA)

保険の加入方法は、「保険の窓口」を利用するだけでなく様々な方法があります。メリット・デメリットをふまえ自分に合った方法を選びましょう。

①保険営業マン・レディから加入する

「保険の窓口」などに行く時間がないという人は、希望した場所・時間に来てくれるこの方法もあります。ただし保険会社所属の社員さんですから、その保険会社の商品の中からの保険選びになってしまうというデメリットもあります。他との比較が難しく、来ていただくと断りにくいケースもあります。

②インターネットで探す

入りたい保険の種類などで検索すると様々な保険商品がずらりと出てきます。ある程度知識があり、担当者とのやりとりがわずらわしい人はインターネットで保険を選ぶという方法もあります。ただ、自分だけでは比較するのも少し大変かもしれません。

③有料のファイナンシャル・プランナーに相談する

有料相談を行っているファイナンシャル・プランナーは収入の中に保険手数料が入っていないため、より公平な視点で保険選びのサポートをしてくれるといえます。保険の窓口でされた提案が、お客様の目的や属性情報に対して適切なのかを、セカンドオピニオンとして相談しても良いでしょう。

また、「保険の窓口」での相談だと保険のみの相談になりがちです。預貯金がかなりあるなら高額療養費でまかなえる医療保険は不要なケースもありますが、保険のみの相談では自分の資産を開示することは少なく、本来不要であるはずの保険に入ってしまうこともあるものです。

「ただより高い買い物はない」ということわざもあります。数千円から数万円で一生ものの保険を選べるなら安いといえるかもしれません。

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