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40万損しても怖くない!株式投資の失敗談

株式投資歴10年でも出してしまった大損失のワケとは?

最初のうちは大胆なことができるから勝てる

勝負事を始めると、最初はびっくりするくらい気持ちよく勝ち続けることがあるものです。信じられないかもしれませんが、わりとよく聞く話です。いわゆるビギナーズラックと言うものですね。

初心者のうちは一瞬のうちに状況が変化して大きな損失になってしまうという経験をしていないので、大胆なことができるのです。だから、勝てるのでしょう。半端に経験を積むと、それなりに怖い思いをしてきているので、臆病になってしまいがちです。それで、ラッキーチャンスを逃してしまいやすいのです。

著者は株トレードのおもしろさにすっかりと取りつかれ、10年以上普通に会社員として働きながらも、 相場を楽しんでいます。しかし、この10年、痛い思いも何度もしました。とくに、あの震災の日の損失は忘れられません。

震災の日に東京電力の株を所有

私は基本的に電力株が好きでした。理由は配当利回りが大きいからです。当時は老後のためにと、電力株をずっと保有しているような人も結構いたようです。著者にとっても、配当利回りはとても魅力的でした。

しかし、ずっと所有しているのではなく、自分が買った株価よりも下がってしまったら売って、また買い直したりなどしていました。そんな著者が盛んに電力株を監視していた時、東京電力は2000円台だった時が多かったです。

そして、あの2011年3月11日の東日本大震災の日、著者は東京電力株を2単元持っていました。職場で東日本大震災を経験しました。あの時は自分も帰宅するまで、あちこちから聞こえてくる震災のニュースに戸惑いながらも、とりあえず帰宅しました。

その時は株のことは頭にありませんでした。しかし、夜になってじっくりとテレビを見ていたりしているうちに、不謹慎ですが、保有していた株のことを思い浮かべてしまいました。著者は東京電力の株をなんと2単元、関西電力1単元、九州電力1単元持っていた関係上、段々胃が痛くなってしまいました。

しかし、こればかりは自分にできることは何もなく、株価が下がらないことを心の中でただただ祈りながら、あまり眠れない夜を過ごしました。

翌日の東京株式市場が始まったが寄り付かない

翌日、それまでの7年近い株トレードの経験から、多分、なかなか寄り付かないだろうと想像しながら、普通に出勤していました。寄り付かないということは値が付かないということです。それは覚悟していました。

実際に、なんと3日間も寄り付かなかったのです。私はこの3日間、仕事が手に付きませんでした。 東京電力だけではなく、他の電力株の値もなかなかつかなかったような記憶があります。ただし、私は現物取引しかしていなかったので、たとえ株価が0円になったとしても、ただ単に貯蓄がなくなるだけで、負債をかかえるわけではないということは幸いでした。

しかし、この後、どうなるか想像がつきませんでした。電力株だから、少しくらいの含み損は耐えても貯金もあるし、我慢して含み損に耐えようかとも思いました。

東京電力株を損切り

株式投資,東京電力,電力株,震災,損切り (写真=Thinkstock/Getty Images)

損切りはできればしたくありません。とくに、電力株は配当もつくのだから、そんなに損はしないのではないか、などと考えもしました。けれど、当時聞いていたラジオの株情報によると、こういう場合は配当が出なくなるのではないか、ということも聞きました。

結局、震災の4日後、値が付いて落ち着いたら700円くらいまで株価がさがってしまいました。私が持っていた東京電力の2単元は平均で2150円くらいでしたので、なんと1/3未満の価値の株価になってしまいました。こんなに下がってしまっては逆に損切りをする気になれません。

他の関西電力や九州電力の株価も下げていたので、これらを先に損切りしました。東京電力ほど株価が下がっておらず、これ以上株価が下がるのを防ぐためです。震災後、適当にタイミングを見ながら、この2つを損切りしました。

東京電力株はその後、500円以下になってしまったところで、諦めて損切りしました。2150円で100株が1単位でしたから、21万5000円1単位で購入した株をたったの5万円で売り払ったということになります。しかも2単位です。東京電力だけで33万円損をしたということになります。

あの東日本大震災の時、他に持っていた関西電力や九州電力の損切と合わせて、40万円ほど損失を出してしまいました。

失敗を防ぐために大切なこと

株式投資はリスクの高い金融商品です。大きく儲けることもできますが、取り返しのつかない損失を抱えてしまうことも珍しくありません。東日本大震災のような天災や、様々な人災は自分では避けることはできない、どうしようもないことです。

そんなことは滅多に起こらないと思っていても、実際には起こります。ライブドアショック、サブプライムショック、東日本大震災など、どれも株価をチェックできない時間帯に起こりました。勤務中に株価が大きく動いたことを知ったとしても、普通の会社員の場合、株の注文を出すなんていうことは、そうそうできることではありません。

もちろん、逆指値と言って、損切りを設定しておく方法もあります。しかし、電力株の場合は値動きが激しくない地味な安定株という認識だった関係上、著者は損切り設定はしていませんでした。

株トレード10年以上の著者は東京電力の株価が4000円くらいだった時代も知っていて、そのくらいの株価で取引していたので、現在の株価は信じられないものです。結局、まだその株価には戻れていませんね。

そのような株を著者は他にも取引したことがあります。「USEN」は2016年2月現在では354円くらいですが、著者が取引していた10年ほど前は限りなく3000円に近かったです。また、現在はつぶれてしまってなくなった「NISグループ」という消費者金融の株式も持っていました。この2つの株でも失敗をしてしまいました。

失敗から学んだこと

著者はこのような感じで株と10年以上付き合ってきています。東京電力株では大きな損失を抱えましたが、その後、アベノミクスの恩恵を受けることができ、去年のうちに、東日本大震災の時の40万円ほどの損失を相場から取り戻すことができました。

株式投資を行っていると予期できないことが色々起きます。それでもやめなかったのは、毎日の習慣でチャートや株価に自然と意識が向かったからです。毎日チェックしていた銘柄の株価は既に暗記していました。チャートを見ていて「これはチャンス!」と思うと、売買したくてたまりませんでした。

ただ、40万円という損切りをした後ですから恐怖感が増しました。その後は損切りのラインをはっきりと決め、厳格に守るようにし、ごくごく少額で株トレードを再開しました。自分が失っても困らないお金で、無理のないトレードをすることが大切だと再確認させられる出来事となりました。

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